この記事をまとめると
■リコールとはクルマの設計や製造に起因するトラブルを改善する制度だ■改修には時間を要することが多い
■場所によってはリコールを放置すると車検に通らない場合がある
たまに耳にするリコールとは?
クルマ好きでなくとも自動車の「リコール」というカタカナをニュースなどで目にしたことは多いだろう。その仕組みについて知らなくとも、大雑把なイメージでいうと、なんらかの不具合があったとして、それをメーカーの責任で無料改修される制度といった認識かもしれない。
そのため、愛車にトラブルが起きると「これはリコール案件だ」と鼻息があらくなってしまう人もいるようだが、リコールの対象となるには大きな条件がある。
国土交通省の定義を引用すれば、リコールとは『道路運送車両の保安基準に適合していない又は適合しなくなるおそれがある状態で、その原因が設計又は製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うこと』をいう。
つまり、車両不具合の原因が自動車メーカーによる設計・製造に由来するもので、なおかつ保安基準に関わる部分でなければリコールの対象とはならないのだ。また、リコールを実施するということは、改善措置(≒修理)によって保安基準に適合させる必要がある。
メーカーが不具合を把握してからリコール実施まで時間がかかるという批判もあるが、不具合の原因を究明して、それが設計・製造にかかわる場合に、適切な対策部品やプログラムを開発するというフローになるわけだから、すぐに直せるケースのほうが稀といえる。
対象車両が多いと対策部品の供給がスムースにいかないこともある。ユーザーとしては、少しでも早く改修を受けることで、安心してカーライフを楽しみたいものだが、そうした事情もあったりするのだ。
リコールの放置によって車検に通らない場合も
また、リコールについては「メーカーが悪いのだからユーザーには関係ない」という見方もあるようだが、それは誤解だ。
前述したように、リコールが発生するということは、そのクルマは保安基準を満たしていない可能性が高いといえる。日本の車検制度というのは検査時に保安基準に合致しているかを確認する制度ともいえ、日本の公道を走るには保安基準を満たした状態であることが求められている。リコールの案内を放っておくことはNGだ。
なぜなら、道路運送車両法により、ユーザーは自分のクルマが保安基準を満たすように維持する義務があるからだ。リコールを受けることも、またユーザーの義務といえる。
ただし、リコールを実施していないからといって必ずしも車検に通らないわけでもない。リコールのなかには、すでに保安基準を満たさないケースと、将来的に適合しなくなるケースがある。後者であればリコール未実施でも現状、保安基準を満たしていることもあるからだ。なお、一部の重大なリコールについては未改修では車検を通さないという措置を取っているケースもある。
ちなみに、自動車メーカーの設計・製造に由来する不具合は、保安基準に規定されていない部分で起きることもある。その場合でも、安全や環境性能に無視できない影響がある場合は『改善対策』と呼ばれる改善措置を行うという制度になっている。さらに、リコールや改善対策に該当しない不具合の改善措置は『サービスキャンペーン』と呼ばれている。
ところで、リコールなどにつながる不具合について、メーカー自身が発見することもあるが、やはり実際に使っているユーザーからの指摘も重要だ。国土交通省では、そうしたユーザーの声を集めるべく『自動車不具合情報ホットライン』を準備している。
「リコール案件では?」と思うような不具合を感じたならば、迅速に不具合情報を伝えるのも、ユーザーの務めといえるだろう。

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