オペレーターサービスと混沌しがち!
日産デイズに搭載され、また、あおり運転被害の急増で一躍、注目されているヘルプネット=SOSコール。クルマやカーナビゲーションの種類によって、エアバッグの展開と連動して自動通報するものや、前席頭上の専用ボタンによる手動通報、カーナビゲーションの画面にあるHELPボタンによる通報といった種類がある。現在、国産自動車メーカーではトヨタ(レクサス含む)、ホンダ、日産、マツダが採用し、順次、拡大予定だという。
トヨタのプリウスやRAV4、マツダ3、マツダCX-30などのように標準装備される車両、オプションとなるケースがあるが、これからの流れを考えるとオプションで選ぶことができれば、ぜひ装備したい安心装備である。
じつは、この先、ヘルプネット=SOSコールを可能にする車載専用通信機+バックアップバッテリーの搭載を義務化する可能性がある(自動車メーカー担当技術者談)からだ。
その車載専用通信機とは、ドコモ(マツダなど)、au(トヨタなど)、ホンダ(ソフトバンク)の回線を使うもので、電波の届く限り、つながることができる。
では、どんな場面でヘルプネット=SOSコールが役に立つのか。その一例が、事故。オペレーターの肉声対応、およびGPSによる自車位置確認によって、警察、消防にスムースに接続することで緊急時のいち早い対応が可能になる。
あおり運転被害にあったときも、オペレーターが走行位置を確認し、警察に接続。警察車両と待ち合わせすることで難を逃れることができるのだ。
もちろん、乗員が意識を失っているような大事故の場合にも、エアバッグと連動した自動通報が行われ、オペレーターの呼びかけに乗員が応じなければ、オペレーターが自動送信されたGPS位置情報等のデータにもとづき、救急車の出動を要請してくれる。
そんな、ドライブの安心・安全を担保してくれるヘルプネット=SOSコールだが、勘違いしてほしくないのは、オペレーターサービスとはまったく別ものということ。
SOSコールは110番、119番に通報すべき状況で使用すべき
オペレーターサービスは、自動車メーカーによっても異なるが、遠隔操作によるナビゲーションの目的地設定や、お店の紹介、トラブルの対応、サービス工場の案内なども含まれる。
が、ヘルプネット=SOSコールはあくまで緊急時の利用に限られる。
ヘルプネット=SOSコール装着車のほとんどは、オペレーターサービスも用意されているはずで、その使い方の区別は、しっかりと頭に叩き込んでおきたい。道に迷った、深夜に開いているガソリンスタンドを教えてほしい……そんな通報はNGである。
この先、ヘルプネット=SOSコールがクルマに欠かせない先進の安心・安全装備になることは間違いないが、2020年2月に発売された新型フィットはほとんどのグレードにヘルプネット=SOSコールボタン(赤)が設定されている。しかも、クルマのトラブルに対応するトラブルサポートボタン(青)を同時設定している親切さに驚かされた。他車の場合、オペレーターサポートを利用するには、ナビゲーションを操作する必要があり、ほとんどの場合、ワンタッチとはいかないのだ。そこを、ヘルプネット=SOSコールと区別された青いトラブルサポートボタンを押すだけでトラブルサポートセンターに接続されるのだから便利で安心このうえない。
ヘルプネット=SOSコールは、一生、利用せずに済むことに越したことはないが、万一の際、それこそ命を救ってくれる切り札となりうる”保険”的装備でもある。シニアドライバーはもちろん、運転初心者、いや、すべてのドライバー、乗員にも絶大なる安心をもたらしてくれるに違いない。筆者自身、つぎなる愛車は、ヘルプネット=SOSコールの装備が必須、とも考えているほどだ。

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