1日の総走行距離は高速道路なら500km程度が目安

愛車に乗ってどこまでも! コロナ禍で外出自粛が続いている今だからこそ、感染拡大が収束したらロングドライブを……と、自宅でプランを練って過ごしている人もいるのでは? 「どうせなら遠くまで行ってみたい」と思ったとき、1日の移動距離は何kmぐらいまでを目安に考えればいいのだろうか。



国土交通省がトラックなどの自動車運転者に出している通達では『1日の平均運転時間は9時間以下。連続運転時間は4時間以内、または4時間経過直後に30分以上の休憩時間を確保することにより、運転を中断する。

4時間以内に運転を中断する場合の休憩時間は、少なくとも1回につき10分以上休憩をとる』というのが基準になっている。



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また、バスの運転手のワンマン運転の上限を調べると昼間が500kmまで、夜間が400kmまでという基準がある(※ただし特別な安全措置を講ずる場合は、それぞれ最長100kmプラス)。



乗用車の場合も基本は同じ。JAFでは「1日の総走行距離の限度として、高速道路なら500km、一般道なら250kmぐらいを目安としましょう」「移動のみを目的としたドライブでなく、観光を行うことを目的としたドライブなら、1日あたりの走行距離は高速道路利用なら300km、一般道なら150kmぐらいが目安になるでしょう」と呼びかけている。



コロナが終息したらクルマで遠くへ! そんな人が憶えておくべき1日に走れる安全な距離とは



1日500kmというと、東京から新東名高速経由で大阪まで行くと、ちょうど500km。また東京~福井も約500kmで、東北道だと埼玉県の川口インターから岩手県の矢巾PA(盛岡と花巻の間ぐらい)までが500kmとなる。



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長距離を走り続けるのは疲労の蓄積や集中力を欠くので危険

運転のツワモノを自認するドライバーだと、500kmが上限というのは意外に短いと感じるかもしれないが、長距離を走り続けると目に疲労が溜まってくるし、集中力も保てなくなってくる。また、同じ姿勢をキープすることで腰や肩、首回りが固まってきて不快感や疲労も蓄積される。エンジンのサウンドは心地よいかもしれないが、ロードノイズや風切り音、路面からの振動は疲労の原因になるし、また周期的なバイブレーションは、眠気を催すことにも……。



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そういう意味で、1日の最長走行距離はやはり高速道路で500km、一般道で250kmというのはかなり妥当な線だといえる。そのうえで安全にロングドライブを楽しむには、まず前日にたっぷりの睡眠時間をとっておくこと(厚労省の調査では、睡眠5時間未満の運転者は、「ヒヤリハット体験」が2.3倍になるというデータがある)。



もちろんそのほかの体調管理も万全に。

運転中は、まずシートに奥深く腰掛けて、首が垂直になるように真っ直ぐ座り、正しいドライビングポジションをとること。



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あとはできるだけ一定の速度で走ると疲れにくくなるので、高速道路などでは、できるだけアダプティブクルーズコントロールを積極的に使うのがおすすめ。なおかつ、2時間に1度は10分以上の休憩をとり、外の空気を吸ったり、身体を伸ばしておくこと。



小まめな水分補給も脳への血流量を増やすのに欠かせないので、夏場だけでなく、春、秋、冬でも重要。日差しが強いときは、サングラスで目を守ることも忘れずに。



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空気圧のチェックや、タイヤの残り溝、オイルの量など、クルマの基本的なメンテナンスも必須不可欠なのは言うまでもない。ドライブルート、渋滞情報、天気予報などの情報収集も万全にして、安全なロングドライビングを楽しめるようにしよう。

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