有事ではなくても日常的に公道を通る地域もある!
戦車はもちろん特殊車両なのだが、法律的にも大型特殊車両という扱いになっていて登録が可能だ。実際、すべての保有車両ではないかもしれないが、ナンバーが付いている。つまり、公道を走ることが走ることが可能。
有事は別として、実際に走ることはないだろう、と思うかもしれないが、有名なところでは、大分県玖珠町は日常的に公道を行ったり来たりしている。また戦車が多く配備されている北海道の千歳市も同様で、それぞれのホームページには通行のお知らせが発表されている。

どちらも駐屯地と演習地が離れていて、その間の移動のために公道を利用するのだが、玖珠町のお知らせは「戦車道における戦車等の通行予定について」で、千歳市は「令和元年度C経路通行予定のお知らせ」と、かなり仰々しいもの。
詳しく見ると、玖珠町は上山、下山とあるので、高台に移動することがわかるし、お子さんが戦車の前に飛び出さないように注意して下さいとあったり、町民が走る戦車を眺めている写真が掲載されていたりして、かなり身近な感じ。
トレーラーに乗せて運ばれるシーンは都内でも見られる
一方、千歳市はかなり詳しくて、時間(玖珠町は非公開)や通行方向、移動する車両の種類までわかる。ちなみに約10kmを一般車と混走するとも書いてあって、なんだか見たくなってくる感じだ。

上記は比較的短いので公道を自走するが、長い距離はトレーラーに乗せて運び、その光景は都内でもじつは結構見られる。さすがに昼間は交通量も多いので深夜だが、見るとその大きさに驚かされるほど。
都内だって自走は法律的には可能だが、長い距離だと所要時間や燃料費の問題もあるし、路面も猛烈に傷む。接地面にはゴムが付いていて振動を和らげるとはいえ、鉄製の帯がガラガラと回っているので乗っているほうもかなりのストレスだろう。

公道を走れるというのは意外かもしれないが、なにかあったときを考えると、走れるようになっているというのは重要なことだろう。