クルマ用のチタンマフラーは出荷前に色付けされていることが多い
社外のチューニングマフラーは素材がいろいろとあって、そのなかでも軽量で人気なのがチタン製だ。耐熱性には少々欠ける素材ではあるのだが、軽量以外の魅力が焼き色だろう。
よく考えてみると、あの色は何なのだろうか? そもそも金属は熱を加えると、色が変化しやすく、家庭の鍋でもよく見ると色が変わっていることがある。鉄の場合、直接コンロの火が当たってもそれほど大きくは変化しないが、ステンレスの鍋は色が変わっていることが多い。ステンレスは熱抜けが悪く、チタンもさらに熱抜けが悪いという性質があるので、200度ぐらいの低温でも色が変わりやすい。だから排気ガス程度の温度でも色を変えることができる。
ただし、青をメインとして、それ以上の高温での茶や紫も含めたきれいなグラデーションを付けるのは、じつは至難のワザ。排気系が短いバイクだと付きやすいが、きれいにつけるにはしっかりと熱を入れなくてはならず、運転の上手い・下手が出るとまでいわれている。
クルマの場合、排気管が長い上に、タイコ部分しか外から見えないのでエンジンから遠いのは大きなハンディだ。そうなると均等に高温にならなかったりするので、クルマ用のチタンマフラーは出荷前に付けられていることが多い。DIYではバーナーを使って焼けばいいという意見もあるが、ホームセンターで売られているようなバーナーでは相当難しいのが実際だ。
マフラーメーカーの場合は、仕上がりを左右する下地をしっかり作ったうえで、大型のバーナーで焼いて色を付けている。また薬品の処理によって付ける場合もある。
ちなみに色を落とすことは比較的簡単にできて、コンパウンドで磨くのはもちろん、薬品によって落とすことができるため、DIYでチャレンジして失敗しても取り返しがつかないということにはならないのでご安心を。

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