レヴォーグの成績は断トツだった!
SUBARUレヴォーグが、2020年の自動車アセスメントで5つ星の評価とともに、大賞を獲得した。そのほか5つ星を獲得したのは、トヨタ・ハリアー、ヤリスクロス、ヤリス、ホンダ・フィット、日産デイズであった。レヴォーグが大賞を受賞したのは、もっとも高い評価を得ただけでなく、その内容もより充実していたからといえる。
自動車アセスメントは、衝突安全性能/予防安全性能/事故自動緊急通報装置の3分野で評価され、それぞれに詳細な項目が設けられている。
レヴォーグは、ことに衝突安全性能では100点満点中96.91点(96%)であったが、各項目のレベル評価はすべて5/5を得ている。他車では、とくに後面衝突における頸部保護で4/5となっている例がある。また、シートベルトの着用警報でも4/5という評価の車種があった。それでも、5つ星を獲得した各車は、衝突安全性能で80%後半の成績を残し、5つ星を得た。そうしたなかで、すべての項目で5/5を得たレヴォーグの成績はやはり断トツだ。
予防安全性能で、レヴォーグは100%を獲っている。ここは、ハリアーも100%だ。また近年の運転支援装置の充実により、他の5つ星車も90%後半という成績である。
今回の評価で新たに加わった項目が、事故自動緊急通報装置の有無だ。これは、5つ星を獲得した全車が装備しているため、100%を獲っている。
いずれの車種も5つ星を獲得するだけあって、全般に高得点であり、安全性の高いクルマといえるが、それでもレヴォーグが抜け出た要因はどこにあるのか?
歩行者エアバッグが高く評価された
ひとつは、やはり衝突安全性能についてで、レヴォーグのみ歩行者エアバッグを装備している。
フロントのボンネットフードとフロントウィンドウ下端の狭い隙間から、ワイパー及びフロントピラーへ適切にエアバッグを展開させるのはかなり難しい。そのためにボンネットフードを跳ね上げるといった装置を使うと原価が上がってしまい、高価な車種にしか採用できなくなる。もちろん、通常の運転席での視界の確保や、外観の造形への影響も考慮しての開発となる。そうした困難を乗り越えての実用化と標準装備化が、SUBARUの歩行者エアバッグには込められている。
また、たとえば買い物用のカートなどとの軽微な衝突で歩行者エアバッグが開いてしまったのでは、人的被害でないにもかかわらずクルマを利用できなくなる。そうした状況を踏まえたきめ細かな配慮も開発に必要だった。
シートベルトの着用を促す警報も、乗員に実行する気持ちを起こさせるような警告の出し方が求められる。鬱陶しく思わせてしまえば、かえって逆効果となりかねない。
以上のように、装備が正しく機能すればよいだけでなく、実情にあった性能でなければ利用されなくなる懸念も生じてしまうのだ。
SUBARUは現在、トヨタと提携関係にあり、そのトヨタはマツダやスズキとも提携している。それであるのに、歩行者エアバッグがなぜ広がらないのか。背景には企業側の理由があるのだろうが、人を中心にと異口同音にいいながら、じつは別の視点で新車開発をしている日本の自動車産業に安全意識の遅れがあるともいえそうだ。

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