ドレスアップではなくちゃんとした理由があった!
サーキット走行会に参加するとき、ヘッドライトや灯火類にビニールテープで×マークのテーピングを行なうことがある。あれは一体何のため???
ライトなど灯火類へのテーピングは「飛散防止テープ」と呼ばれ、走行中、他車との接触、あるいはタイヤバリアやクラッシュパットに当たったとき、ライトのレンズが飛び散らないようにするためのもので、サーキット走行時のルールのひとつ。
いまのクルマはヘッドライトも樹脂製のものが主流だが、一昔前はガラスレンズが一般的だった。
そうしたガラスレンズが接触やクラッシュでコース状に散らばると、他車が踏んでタイヤを損傷する可能性もあるし、清掃回収するコースマーシャルが怪我をする可能性もあるし、拾い集めるのも時間がかかる。
そうしたリスクと手間をなくすために、あらかじめ灯火類にテープを貼ってレンズが飛散するのを防ぐ目的でルール化されたというわけだ。

しかし、前述のように樹脂製レンズが普及したことで、現在では「飛散防止テープ」を義務づけていないサーキットや走行会がほとんどだ。
ライトに貼らなくてもサーキットでビニールテープは必須!
たとえば、鈴鹿サーキットのSMSC(鈴鹿モータースポーツクラブ)主催の走行会では、ヘッドライト等の飛散防止用テープは「推奨」(ガラスレンズの場合は必要)となっている。
詳細はサーキットによって、あるいは走行会主催者によっても異なるので、走行会の注意事項をよく読んで、またドライバーズミーティングの指示に従うこと。

そして「飛散防止テープ」の義務がなくても、ブレーキマスターの蓋やパワステオイルタンクの蓋、バッテリーのプラス端子などに、テーピングしておくのもひとつのマナーなので、走行会の際は、ビニールテープを持参することを忘れずに。
