この記事をまとめると
■自動車メーカーはスーパーカーをオフローダー化したスーパーオフローダーを提案している



■SUVブームに乗っかって市販化を模索している模様



■国土の30%を砂漠が占める中国では一定以上の需要が見込まれる



オフロードも走れるスーパーカーは登場するか?

これもSUVブームに端を発しているのだとしたら「来るところまで来てるな」感で胸がいっぱいになります。というのは、ポルシェやランボルギーニといった当代随一のスポーツカーブランドが、相次いでオフローダーカスタムを発表し、ごく近い将来の市販さえ控えているというのです!



2012年、ポルシェが発表したコンセプトモデル「911ヴィジョン・サファリ」。公式にはそれほど多くは語られませんでしたが、この時点ではプロポーザルモデルの域を出るものではありませんでした。



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1978年の911SCサファリラリー仕様車トリビュートのコスメティック、つまりマルティニストライプに身を固め、1978年当時はなかったルーフレール、エキストラLEDランプ、大径タイヤを納めるオーバーフェンダーなどなど、なかなかの存在感を醸し出していました。



アゲ系の波はポルシェやランボまで動かした! SUVじゃなくて「シャコアゲ」スーパーカーをメーカーが本気で考えているワケ



目下のところテスト車両がパパラッチされまくっており、市販化も秒読みかと。もっとも、911は地上高を上げたらエンジン、ミッションの搭載位置を下げる工夫をしてくるはず。でないと、ドライブシャフト(ないしは前輪駆動用シャフトも)がエンジン側とタイヤ(ハブ)側に高低差が生じるだけでなく、大径タイヤによる重量増も手伝ってよからぬ負担がかかってしまうからです。



実際、このトラブルは1984~85年のパリ・ダカールでも発生している(1984年のメッジ/レイモン車が実験的車両の953で優勝できたのは僥倖中の僥倖と噂されています)。



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これには964カレラ4の開発責任者、ヘルムート・ボット博士も慎重を期したとされています。



市販化を模索するその裏には中国市場の影響が見え隠れする

一方、ランボルギーニはウラカン・エボをベースにオフローダー化。なんと車高は47mmも高くなり、そのぶん最低地上高をかせぎ、大径タイヤの装着を実現しています。



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いうまでもなく、同社のウルスで培われた悪路走破性能でステラート(掘り返す)という車名どおり猛スピードで地面をほじくりながら走ってくれることでしょう。



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LDVI(ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)という全輪駆動やトルクベクタリングを(おそらく6軸IMUをともなって)統合制御するデバイスを搭載するため、おそろしく高くなってしまった重心位置のハンデも相殺できるのではないでしょうか。



また、あくまでプロポーザルだと主張しているアルピーヌA110 SportXも、ファットなタイヤでリフトアップされたオフローダーカスタム。



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かつてモンテカルロ・ラリーで優勝したことのあるA110(1973年)へのオマージュとされ、最低地上高を60mm上げ、車幅も80mmの拡幅がなされ「ラリーバージョン」をイメージしたのだとか。

フロントフードをブラックにペイントし、太陽光の反射を防いでいるのがそれっぽい雰囲気です。



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それにしても、各社ともエース級エンジニアが血眼になって重心位置を下げたり、Z軸モーメントの減少を追い求めて開発した珠玉のマシンを、いくらSUVブームだからって、なんでまたオフローダーなんかに! そんな疑問をお持ちになるのもごもっとも。



乱暴な考えかもしれませんが、そこには中国の深刻な砂漠化問題が影を落としている気がしてなりません。アルピーヌはともかく、ポルシェやランボにとって、いまやかの国は最大のマーケット、環境問題にうるさい北米やEU、はたまた日本などそっちのけで中国マーケットに社運を賭しているといっても過言ではないでしょう。



その広大な国の約30%が砂漠化。極端な話、1時間ドライブするうち20分は砂漠化した土地を走ると考えたら「やっぱ911でシルクロード走りたいよね」「ランボのV10、タクラマカンでいわせたった」となるのも当然かと。



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冒頭「来るところまで来た」とは記しましたが、もしかすると本当の意味でのスーパーSUVはこれからがスタートとなる次世代のトレンドなのかもしれません。

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