この記事をまとめると
■ステップワゴンがどれくらい売れているのかを解説



■2022年はミニバンのフルモデルチェンジが続いている



■ノア&ヴォクシーが販売力の強さをみせている



ステップワゴンの登録台数はノアヴォクの3分の1

2022年はミニバンのフルモデルチェンジが相次いでいる。ミドルサイズではノア&ヴォクシーとステップワゴン、コンパクトサイズではシエンタが新型になった。2022年の末から2023年の初頭には、ミドルサイズのセレナもフルモデルチェンジを行う予定だ。



2022年度上半期(2022年4~9月)の登録台数を1カ月平均で見ると、ノアが4878台、ヴォクシーは4453台、ステップワゴンは3118台であった。



先代ステップワゴンはぶっちゃけ大苦戦だったけど新型は? 新型...の画像はこちら >>



今の登録台数は、通常と違って納期に大きく左右される。半導体を始めとする各種パーツやユニットの供給が滞り、生産台数も減り、それが登録台数に影響を与えている。パーツやユニットの供給体制が整って生産台数も増えると、納期の遅延も解消に向かって、販売ランキングの順位が高まる。



そこでノア&ヴォクシーの納期を販売店に尋ねると「ノーマルエンジン車は約7カ月、ハイブリッドは1年近くを要する。しかも特定のオプションを装着すると、さらに長引く場合がある」という。



先代ステップワゴンはぶっちゃけ大苦戦だったけど新型は? 新型ノア&ヴォクシーと比べてみた



ステップワゴンは「ターボ、e:HEV(ハイブリッド)ともに6~7カ月」としている。このようにノア&ヴォクシーのノーマルエンジン車とステップワゴンは約半年で、ノア&ヴォクシーのハイブリッドは長い。



そしてノア&ヴォクシーを扱うトヨタの販売店は、全国に約4600カ所が展開され、ステップワゴンのホンダカーズは約2200カ所だ。販売網に約2倍の差がある。



そこも含めてノア:4878台、ヴォクシー:4453台(ノア&ヴォクシーの合計は9331台)、ステップワゴン:3118台という登録台数を見ると、ステップワゴンが少ないと受け取られる。納期はe:HEVを含めて6~7カ月だから、ノア&ヴォクシーハイブリッドよりも短いのに、ステップワゴンの売れ行きは3分の1に留まるからだ。



従来型のオーナーの数も影響

ミニバンの機能を比べると、ステップワゴンがノア&ヴォクシーに見劣りすることはない。とくにミニバンにとって大切な2/3列目シートの座り心地、乗り心地、静粛性などは、ステップワゴンが優れている。



その一方でノア&ヴォクシーは、先進装備を充実させた。たとえば電動スライドドアが開き掛けているときに、車両の接近を検知すると、作動を止めて降車時の事故を防ぐ機能を用意した。高速道路の渋滞時にステアリングホイールから手を離しても運転支援が行われたり、スマートフォンを使って車外から車庫入れを操作できる機能もある。これらの先進装備は注目を集めやすい。



また現行ステップワゴンは、リラックスできる雰囲気を重視して、フロントマスクを控え目なデザインに仕上げた。これは大切な個性だが、市場規模としては、存在感の強いフロントマスクを好むユーザーが多い。ステップワゴンの意図は理解できるが、数多く売りやすいのはノア&ヴォクシーだ。



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従来型から新型車への乗り替え需要も異なる。仮に5年前に購入したユーザーが、2022年に現行型へ乗り替えるとすれば、2017年の登録台数が影響を与える。2017年の1カ月平均登録台数は、ノアが4673台、ヴォクシーは7396台、エスクァイア(現在は廃止)は3656台、ステップワゴンは3871台だ。

ノア+ヴォクシー+エスクァイアのトヨタ3姉妹車が圧倒的に多く、この乗り替え需要も、今のノア&ヴォクシーの登録台数を押し上げている。



ホンダのブランドイメージも大きな影響を与えた。2022年度上半期に国内で販売されたホンダ車の内、N-BOXが34%を占めている。軽自動車全体では、国内で売られたホンダ車の半数以上に達する。



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こうなるとホンダのブランドイメージもコンパクト化して、スズキやダイハツに近付く。その影響で、2022年度上半期には、コンパクトミニバンのフリードが発売から約6年を経過しながら1カ月平均で6246台を登録した。新型になったステップワゴンの3118台を大幅に上まわる。「ホンダ車を買うなら、ステップワゴンよりもフリードでしょ」という認識が確立されつつあるからだ。

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