この記事をまとめると
■クルマをチューニングするとどのくらい速くなるのか解説■10万円程度の投資で10馬力ほどパワーを上げることは可能
■50馬力~100馬力ほどアップする大掛かりなチューンは100万円以上掛かることが多い
クルマってお金をかけるとどれくらい速くなる?
エンジンパワーをアップさせれば、加速力がよくなり、単純にクルマは速くなる。では、その方法にはどんなものがあるのか。
1)吸排気チューン=大幅パワーアップは不可。気持ちよさは倍増可能
まずは吸排気チューンが定番。吸気チューンとはエアクリーナー交換が多く、最近だとフィルターを純正交換の高効率品に変える。コストは数千円。数馬力の向上で劇的な効果はないが、アクセルレスポンスの良さは若干アップ。チューニングパーツメーカー製のエアクリーナーボックスに交換する手もある。こちらは5~15万円ほどが主流。車種によっては数馬力から10馬力程度上がることもある。こちらもアクセルレスポンス向上の効果が大きい。
排気チューンの定番はマフラー。こちらは10万円前後で馬力は数馬力アップが主流。排気抵抗がなくなるとアクセルに対するエンジンの反応が良くなるので乗りやすくなる効果も大きい。それでも現代のクルマなら数馬力アップというのが定番。

あとはエキマニや触媒などの交換。こちらは20万円くらいは必要になるが、マフラーチューンよりもさらに馬力にもレスポンスにも効果が大きい。ドライブの楽しさ倍増にはぜひオススメのメニュー。
2)ECU書き換えチューン(ブーストアップ)=ターボなら30~50馬力/NAの場合は10~15馬力ほどアップが可能
現代のクルマでは必須なのがECUチューン。燃料の量や点火時期、可変バルブタイミングなどをコントロールするECU内部を書き換えて、パワーを引き出す。燃費規制は排気ガスの観点から封印されているパワーを開放する。寿命を気にする人もいるが、現代のECUチューンはパワーとライフを天秤に掛けるものではない。常識的な範囲の書き換えならまずエンジンにダメージを与えることはない。

価格は10~15万円ほどがボリュームゾーン。パワーアップの幅としてはターボ車だとパワーを出しやすく20~30馬力アップが主流。R35GT-Rのようなクルマなら50馬力以上もアップさせることができる車種もある。NA車だとそこまでのパワーアップは厳しいが、10万円程度のチューニングとしてはもっともコストパフォーマンスに優れるチューニングがECU書き換えてあることは断言できる。
ハイパワーを求めるとそれなりに費用が掛かること必至
3)タービン交換(ターボ車だけができる)=50~100馬力アップは当然、それ以上のパワーも可能になる
ターボ車の魅力のひとつがタービン交換でさらなるパワーが可能なこと。スイフトスポーツを例にすると純正140馬力のエンジンが、タービン交換で220馬力くらいまでのアップが可能。

大きすぎるものにするとタービンが回り始める回転が上がってしまい、低回転がスカスカの途中からいきなり加速するドッカンターボになってしまうが、それもパワー感という意味では相当パワーがあると感じやすい。費用は安いもので20万円くらい+ECUセッティング10~15万円は必須。

4)エンジンチューン=本格的にやると100万円~がスタートという途方も無い価格
エンジンの排気量をアップさせるとか、圧縮比を上げるとかそういった本格的なエンジンチューンは、まず100万円くらいがスタート地点。どれくらいパワーアップするかは車種とメニューで大幅に変わる。

排気量アップはパワーアップには何よりも効果的で全域でのパワーアップが可能だが、相当の費用も必要になってしまう。
5)後付けターボorスーパーチャージャー=車種が限られるが、大幅パワーアップが可能
「遅いクルマにはターボつけちゃえ!」と言われるが、現実的にはパーツメーカー製のキットがないと厳しい。エキマニをワンオフで製作してタービンをセットしてとか、スーパーチャージャーのベルトを掛けるスペースを確保してなどなどをしていくと軽くウン百万円が必要。

パーツメーカー製のキットなら50~100万円くらい。それで50~100馬力ほど上乗せできるので費用対効果としては悪くない。ただし、先述のとおり対応車種が少ない。近年だと86/BRZなどがメインになる。