女優の米倉涼子氏(50)の自宅マンションに、厚労省関東信越厚生局麻薬取締部(通称「マトリ」)が8月20日に家宅捜索に入ったと、「週刊文春」が10月11日に報じて以降、波紋が広がっている。(ライター・中原慶一)

自宅マンション前に報道陣が「張り込み」も…

文春による報道直前の10月上旬には、マトリの捜査が大詰めを迎え、“Xデー”が近いとして、都内の一等地にある米倉氏の自宅である高級マンションのまわりには、多くの記者が張り込んでいた。この地で米倉氏は、恋人であるアルゼンチンタンゴダンサーの男性と同棲していた。

「10月6日が“Xデー”だと聞いて、慌てて向かいました。現場は情報が錯綜していましたが、結局、何日経っても何も起こらない。それで引き上げることにしたんです」(スポーツ紙芸能担当記者)
記者の数が徐々に減っていた11日、「週刊文春」が冒頭の内容を報じた訳だ。
文春の記事によれば、ガサ入れでは、複数の違法薬物や使用器具などが押収されたが、結局、誰も逮捕には至っていない。全国紙社会部記者はこう話す。
「ガサ状(捜索差押許可状)をとって、ガサ入れしたということは、マトリは何か月にも渡る内偵捜査を積み重ね、相当自信があったはずです。
使用している現場を押さえるか、尿検査で陽性が出れば即逮捕となります。決定的瞬間をとらえる必勝体制だったはずで、誰も逮捕者が出なかったということは、反応が出た人もいなかったということではないでしょうか。
大きな声では言えませんが、ガサ入れは空振りに終わったと考えられますね」
後に薬物を使用する押収物の中から違法薬物が付着していた場合などでも「所持」で逮捕されるケースはあるが、現在のところ、そうした事態にも至っていない。

憶測を呼ぶ、相次ぐ予定キャンセル

記事によれば、ガサ入れの2日後から米倉氏はヨーロッパに向け渡航し、約2週間にわたりロンドンなどを周遊した。
その後、帰国したが、予定されていた9月17日の「BARNEYS NEW YORK銀座本店のリニューアルオープンのセレモニー」、同月25日の「ジャガー・ランドローバー日本法人主催のプレス発表会」、10月6日の「第21回クラリーノ美脚大賞2025授賞式」を立て続けにキャンセル。これも、「“Xデー”が近い」という憶測に拍車をかける結果となっていた。
前出の社会部記者が続ける。

「米倉氏のケースはわかりませんが、かつて薬物の使用疑惑があった人気セクシー女優が、フィリピンで“ヤク抜き”していたケースもありますから、米倉氏本人にあらぬ疑惑の目が向けられてしまうことは避けられなかった。
一方、恋人であるアルゼンチンタンゴダンサーにも当然、疑惑の目が向けられています。
しかし結局、逮捕者は出ていないし、押収物が誰のものなのかなども判然としていない。そもそも逮捕者が出ておらず、警察発表がない場合は、記者クラブの記者は基本的には報じない。
文春がガサ入れの瞬間の詳細な現場を写真付きで押さえていたことから、警察内部からのリークだという説も囁かれています」
この騒動、今後の展開も不透明だという。
「押収物の中から指紋などが検出されると、事態が急に動く可能性もあります。
しかし、一般的に、ガサ入れが失敗に終わった場合、その対象者は以後、警戒しますから、しばらくは事態が動かないのが普通です。再び泳がせておいて、確信的な情報が入ったら、捜査に動くということはあり得ますが…」(前同)

体調への悪影響も?

米倉氏は任意の取り調べに協力したと報じられているが、いずれにせよ、“ガサ入れ報道”によって、仕事への大きなダメージを受けたことは間違いないようだ。あるテレビ局関係者はこう話す。
「イベントの違約金に加え、米倉氏の公式サイトには、『楽天モバイル』『コーセーコスメポート』『アクシスコンサルティング』とCM契約中とありますが、現在のところ、契約解除などの動きはありません。
各社とも現在、様子見している状態でしょうね。しかし、地上波テレビはすでに『出演要注意人物』の扱いです。
期待されていた『ドクターX』の新シリーズなども厳しいのではないでしょうか」
米倉氏は、2019年に「低髄液圧症候群」、さらに2022年には「急性腰痛症及び仙腸関節障害による運動機能障害」を患っており、もともと体調が不安視されていただけに、こうした心労が体調に悪影響を及ぼすかもしれない。
「私、失敗しないので」と言っていた国民的人気女優の身の上に一体、何が起こっているのだろうか。


■ 中原慶一
某大手ニュースサイト編集者。事件、社会、芸能、街ネタなどが守備範囲。実話誌やビジネス誌を経て現職。マスコミ関係者に幅広いネットワークを持つ。


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