2025年11月、石川県加賀市内で石川県警の捜査員約20人が買い物客らにチラシなどを配布した。2011年11月に加賀市のコンビニで店長が刺殺された事件の情報提供を求めるためだ。

当時の防犯カメラ映像が公開されているが、顔はフードで覆われ、かつらを着用していたことから特定は難しい。そこで、犯人の音声も公開されているが、情報は乏しく、15年以上がたったいまも犯人は捕まっていない…。
犯人は「土地勘が強い」とみられているが、果たしてどこに潜伏しているのか。
※この記事は、『読んで震えろ!世界の未解決ミステリー』文庫版より一部抜粋・構成しています。

深夜3時前にもみ合いの末、逃走

2010年11月3日午前2時57分ごろ、石川県加賀市の国道8号沿いにあるローソン加賀桑原町店(現在は閉店)のレジカウンターに男が押し入り、店長の山崎外茂治さん(当時68歳)の胸部を刺し殺す事件が発生した。
店内の防犯カメラには、フード付きの緑色カッパの上から青色カッパを着込み、頭は長髪のかつら、口にマスク、左手に白い袋と包丁らしきものを持った犯人が「マネーマネー」と金を要求し、山崎さんが「ドロボウ!」と大声を出す姿と音声が映っている。
もみあいの結果、犯人は何も盗らずに逃走。レジの金目当てに強盗に入ったものの、店長の抵抗に遭ったため、あえなく退散したとみられる。
犯人が入店してから出ていくまでわずか1分だった。山崎さんは1998年から同店(ローソン本部のフランチャイズ店)店長で店長兼経営者を務めており、妻と長女、パート従業員の女性と店を切り盛りしていた。夜間は山崎さんが1人で働くことが多く、この日も21時45分から勤務に就いていたという。

犯人が着用したかつら、乗り込んだトラックなどが発見されるも

強盗殺人事件として大聖寺警察署に捜査本部を置いた石川県警は、防犯カメラに映っていた、店を出た後に男が乗り込んだ青色の2トントラックを現場から北に約4キロの小松市内の工事現場近くのあぜ道で発見。
また、犯人が着用していたかつらを、現場から北北東約2.3キロの加賀市中島町の道路脇で発見した。場所はセンターラインのない市道で、周辺に田んぼがある住宅街。
かつらは付近の住民が事件発覚から約4時間半後の午前7時半ごろ見つけたもので、県警は犯人が逃走中に捨てたとみている。
さらに、その後の調べで犯人は現場を下見していたらしいことが判明。事件直前の午前2時40分~50分ごろ、移動に使った青色のトラックがコンビニの北約200メートルの農道にライトをつけたまま止まっていたとの目撃情報が複数あった。
午前2時51分ごろに、コンビニ駐車場に入って店舗裏手でUターンし、再び店舗前の国道8号へ。その後再び農道に戻ったらしく、6分後には農道から駐車場に入り、犯行に及んだという。

情報提供者には公的懸賞金

かつらの発見場所にも、トラックが乗り捨てられていた農道にも街灯がなかったことから、警察は犯人が土地勘のある人物とみて行方を追ったが、その消息は未だつかめていない。
石川県警は40人態勢で現在も捜査を継続中。事件解決につながる情報提供者には上限300万円の公的懸賞金が支払われることになっている。
石川県警は犯人の映像のほか、「マネー、マネー」と口にした犯人の音声も公開しており、情報提供を求めているが、有力な情報は少なく、15年以上が経過した現在も犯人は捕まっていない。


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