おととい、岐阜県高山市で開催された「飛騨高山市民花火大会」。

標高570メートルの高台から打ち上げ、市内のどこからでも見えるため観覧席はありません。
大会は66回を数え、自治体や企業からの協賛金も変わらず寄せられ金銭面での不安はありませんが、ことしは別の問題に頭を悩まされています。


(村瀬煙火 村瀬功 専務取締役)
「周辺にクマが出るようになってしまった。さまざまなクマ対策をして準備している」
先月、花火の打ち上げ場所である展望公園の周辺でクマの目撃が相次ぎ、公園が立ち入り禁止に。
その後、1頭のクマが捕獲され目撃情報も減少したことから立ち入り禁止は解除され、花火大会も予定通り開催することになりました。
爆竹を鳴らしてクマ対策


しかし、再びクマの目撃情報が入るようになり警戒が必要になったのです。
そこで、花火師がとった対策は…
(村瀬煙火 村瀬功 専務取締役)
「主に音、音楽をずっと流したり。爆竹を定期的に鳴らして、音で近寄ってこないよう対策をしている」
朝の9時から夕方にかけ、約1時間おきに「爆竹」を鳴らします。


休憩中は車内で待機するなど、スタッフの安全第一で花火の準備を進めました。
(村瀬煙火 村瀬功 専務取締役)
「クマの対策をする日が来るとは思わなかった」
(観光客)
「打ち上げてくださっている人たちの苦労の分もあって、ありがたい限り。本当にいいものを見せていただいたと感じる」
これまで花火大会の心配と言えば天候でしたが、前代未聞のクマ対策を迫られた飛騨高山。
山の環境の変化でクマの出没が増える中、花火大会にまで影響が出た形です。