船の航路など、海の安全を守るために働き続けるスペシャリストに密着しました。
(報告 田中希宜 記者)
「名古屋港の海の上にやってきました。
こちらは名古屋港で活躍する国土交通省の清龍丸です。遠浅の構造をした名古屋港にとっては大型貨物船などが入港する航路を確保するために、浚渫と呼ばれる海底の土砂を取り除く作業が必要なのです。では、どんな方法かというと…


(清龍丸 井上保晴 船長)
「これがドラグヘッドです」
このドラグヘッドと呼ばれる部分を使って、海底の浚渫土砂を掃除機のように吸いあげます。吸い込まれた土砂は、いったん船内のタンクへ。

そして、タンクが土砂でいっぱいになると、一気に土砂を排出。この作業を清龍丸は平日の毎日24時間繰り返します。
(田中記者)
「排出された土砂は、ホースを使って埋め立て予定地まで運ばれます」


国交省が目指しているのは、名古屋港の海底を今よりも3メートル掘り下げて、水深15メートルとし、一隻あたり最大で今の2.5倍の量の貨物を積んだ状態でも通れる航路にすることです。
(清龍丸 井上 船長)
「(名古屋の経済発展には浚渫が不可欠と)信じている。乗組員全員そう信じているし、陸上の職員も全てそう信じて行っている」
取扱貨物量と輸出額などが全国1位の名古屋港。これからも船の航路の安全を守り、整備を続ける清龍丸の存在が欠かせません。


