9月1日の防災の日を前に、愛知県田原市で南海トラフ巨大地震を想定した大規模な訓練が行われました。
参加したのは、愛知県や警察、消防など約2000人。
崩れた建物に取り残された人を救助したほか、ケガの程度に応じて治療の優先度を判断する「トリアージ」を行いました。


今回の訓練には大きなテーマが。
(愛知県災害対策課 森年彦担当課長)
「渥美半島の地域特性から、津波などによって道路の寸断などがあると、孤立地域発生のリスクが高まる」
去年の能登半島地震では道路の寸断で集落の孤立が多発し、「半島」が抱える地理的な防災の課題が浮き彫りに。
輸送機で支援物資を海に投下する訓練も…
渥美半島にある田原市でも半島の先端・伊良湖地区につながる2本の国道がともに海沿いで津波などで寸断されると孤立するおそれがあります。
そこで訓練では伊良湖地区が孤立した想定で、自衛隊の輸送機で支援物資を海に投下して届ける訓練を行ったほか、小学校に避難した伊良湖地区の住民を、ヘリコプターで搬送する手順などを確認しました。


(参加者 40代)「(半島の)先端なのでヘリが本当に力になると思った」
(参加者 40代)「“陸の孤島”になるので良い地震訓練ができた」
(参加者 50代)「観光に来た人を守れるような対策がほしい」

愛知県はこの訓練を通じ、地域の連携を活かして防災力の強化を図るとともに、市民の防災意識を高めたいと話しています。




