たった一つの小さなリチウムイオン電池から、大きな火災に繋がります。

ことし1月に韓国で起きた航空機火災。

火元は乗客が荷物棚に入れたモバイルバッテリーでした。それが発火したことで、航空機が丸ごと燃えてしまいました。

また、ことし9月には、東京都杉並区のマンションで充電していたモバイルバッテリーから出火。火元の部屋20平方メートルが焼けました。

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リチウムイオン電池による火災が急増

では、モバイルバッテリーが原因の火事。件数はどうなっているのか?

総務省消防庁が出しているデータによると、電気機器(家電製品・電池など)を原因とする住宅火災は、2002年~2015年くらいまでは300件台でしたが、10年ほど前から急激に増えて、2021年には640件となっています。

大掃除で特に注意!火災急増…リチウムイオン電池に潜む危険 モバイルバッテリー捨てる際には“自治体のルール確認”を
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この“電気機器”の中でも特に増えているのが「リチウム電池」と「充電式電池」による火災。この10年、原因として最も多かったのが「リチウム電池」でした。

モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池は「充電式電池」に分類されますが、集計の際「リチウム電池」としてカウントされた可能性もあるそうで、消防庁は“電気機器”による火災増加の背景に、リチウムイオン電池の普及があると考えているんです。

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ごみ処理場で火災 8か月稼働停止に

便利になった分、ごみに出す機会が増えますが、分別を間違えてしまうと大変なことになってしまいます。

ことし7月、埼玉県戸田市のごみ処理場で、リチウムイオン電池が発火したとみられる火災が発生し、8か月稼働停止となりました。12月現在も稼働が停止していて、復旧は来年の3月予定とのことです。

そのため、埼玉県内の近くの自治体と東京都にごみ処理を依頼していて、施設の復旧費と合わせて41億円の費用が必要となっています。

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モバイルバッテリー捨てる時の注意点は?

こうした火災を起こさないためにも、分別のルールを守ることが大事になります。

それでは、モバイルバッテリーを捨てる時はどうしたらいいのか?

1.ケーブルの差し込み口をテープなどで覆う
2.無色透明の袋に入れて袋の口をしっかり縛る
3.目立つように出す(プラスチック資源の回収と同日のため)
※名古屋市の場合

捨て方は自治体によっても異なりますので、ぜひ皆さんご確認ください。

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