日々変わる中東情勢。3月9日に急騰した原油の先物取引価格が、10日一気に下がりました。

今後どうなっていくのでしょうか。

(大石邦彦アンカーマン)
それはトランプ大統領がどのように考えているのか、アメリカがどう動くのかの影響が大きそうなんです。

というのも、9日からの10日にかけての原油の先物取引価格の下落というのは、トランンプ大統領の発言に端を発しているとみられるからです。

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改めて、9日から10日にかけての原油の先物取引価格の推移を見てみましょう。9日、中東情勢の悪化を受けてWTI先物取引価格は一時1バレル=119ドル台まで跳ね上がりました。これは2022年のロシアのウクライナ侵攻時の水準でした。

トランプ大統領“戦争ほぼ終結”発言で原油先物が激しい値動き 中東情勢緊迫でガソリン価格どうなる?石油の備蓄放出は【大石邦彦解説】
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しかし、トランプ大統領の“戦争ほぼ終結”発言を受けて安堵感が広がったのか、10日一気に40ドルほど急落し、1バレル=81ドル台となりました。ホルムズ海峡は今、事実上封鎖状態になっていますが、これが解かれるのではないかという期待感も広がったとみられます。

専門家「懸念していた物価高まではいかないのでは」

専門家はどうみているのか。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員は「比較的短期で戦闘が終結する見方が広がった。依然として事態は混とんとしているが、懸念していた物価高まではいかないのでは」ということです。

原油の先物取引で価格が上がると、まずガソリン価格に影響が出る。そのあと、石油製品、食品など物価高までいくのですが、そこまではいかないんじゃないかというわけです。

トランプ大統領“戦争ほぼ終結”発言で原油先物が激しい値動き 中東情勢緊迫でガソリン価格どうなる?石油の備蓄放出は【大石邦彦解説】
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(若狭敬一アナウンサー)
これで落ち着けばいいんですけれど、また二転三転すると大変ですね。

(大石)
8日の例がありますからね。また、このまま1バレル=80ドルから90ドルで推移すれば、ガソリン価格が200円を超える事態は避けられるかもしれないとも指摘しています。

日本の石油基地の備蓄に影響は出るのか…政府の動きは

今の状況は日本の石油備蓄にも影響を与えそうです。

基地では石油の供給が止まったり、東日本大震災のような大きな災害に備え、原油を安定供給するために国が貯蔵しています。

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北海道から東北、北陸、四国、そして九州まで広い範囲に備蓄基地があります。備蓄量は、「国」が146日分で「民間」が101日分、「産油国共同備蓄」を含めると合わせて254日分なんですね。これを放出するのか注目されています。

そして、赤沢経済産業大臣は「備蓄の協調放出は国際市場の安定化に向けて有効な手段」と発言しています。また、政府関係者も「各国との協調放出も、日本単独でも石油備蓄の放出はあり得る」と説明しました。

今夜G7のエネルギー担当大臣会合が開かれて、石油の備蓄放出、エネルギー問題について話し合われることになりそうです。

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