ニデックは工作機械事業の強化を狙う。牧野フライス製作所は本TOB(株式公開買い付け)についての正式な意見表明をしていないが、新株予約権を使って事後的にニデック以外の株主の株数を増やす買収防衛策を検討しており、反対の意見表明をする可能性が高い。

買付価格は1株あたり1万1000円で、公表前営業日の終値7750円に対して41.94%のプレミアムとなる。TOBが成立すれば牧野フライス製作所の東証プライム市場への上場は廃止となる見通し。

買付予定数は2338万8612株で、下限は1169万4400株(所有割合50.00%)。応募が下限に満たない場合は買い付けしない。TOBによる買付代金は2572億7473万2000円。

買付期間は2025年4月4日から5月21日までの31営業日。決済の開始日は5月28日。公開買付代理人は三田証券。復代理人はマネックス証券。

ニデックは、工作機械業界の競争激化と市場環境の変化に対応するため、グローバル市場での競争力を強化する必要があると判断。牧野フライスの技術力とニデックの経営資源を融合させることで、シナジー効果を期待している。

牧野フライスは1951年に設立。

工作機械の製造・販売・サービスを手がけ、金型・部品や航空機向けマシニングセンターが強み。

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