
2025年7月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比 8件増の82件、取引総額は7859億円と前年同月比で約3倍に増加した。7月としては、件数は集計を開始した2008年以来最多。

2025年7月のM&Aは、件数・金額ともに低調に推移したが、月末になって取引総額1位のフジテック<6406>のTOB(株式公開買い付け)による非公開化、投資ファンド・アドバンテッジパートナーズによる日本調剤<3341>のTOBなど、大型案件が続いた。ふたを開ければ、件数は7月としては過去最多、金額面では2020年以来最多という数字に落ち着いた。
7月の特徴として、1000億円を超える案件が上位3件のみにとどまり、最近の傾向に比べ比較的小粒だったこと。その分、上位3件までの金額が全体の8割を占める結果となった。
上位の大半を大型のTOBが占めるのが最近の傾向だが、7月は上位10件のうち6件(うちMBOは3件)だった。
市場関係者を驚かせたのが、ビジョナル<4194>が子会社のビズリーチ(東京都渋谷区)を通じて、大手企業向けの採用管理システム「sonar ATS」を手がけるThinkings(東京都中央区)を完全子会社化する案件。直近数年赤字で、2024年7月期の売上高19億円、営業利益が5300万円という会社に140億円という価値がついた理由について、「Thinkings社を迎えることにより、(中略)両社が保有するプロダクト開発力を通して人的資本データプラットフォームの実現を加速させることは、当社グループの中長期的な企業価値向上に資すると判断」(7月23日付適時開示より)と説明している。
11773太平洋工業MBOで株式を非公開化11314DDグループ国内投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループと組みMBOで株式を非公開化3075TSIホールディングスアパレル企画・販売のデイトナ・インターナショナルを子会社化2836ウシオ電機オーストリアams-OSRAMの半導体製造装置向け特殊ランプ事業を取得1527ナブテスコ油圧機器事業子会社のコムテスコをイタリアComer Industriesに譲渡1428フロイント産業MBOで株式を非公開化1419ビジョナル採用管理システムのThinkingsを子会社化14010PKSHA Technology人材関連サービスのサーキュレーション<7379>をTOBで子会社化68
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