猫には危険度の高い『伝染性腹膜炎（FIP）』症状や予防法、近年広まりつつある治療法について解説
横になる子猫

猫伝染性腹膜炎（FIP）とは

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猫腸コロナウイルスが病原性の高い猫伝染性腹膜炎ウイルスに変異することで発症すると考えられています。多くの猫が猫腸コロナウイルスに感染しているとされていますが、ほとんど症状はみられません。

ストレスや体への負荷などで猫腸コロナウイルスが猫伝染性腹膜炎ウイルスに変異すると考えられていますが変異の明確な原因はわかっていません。

発症して数日で亡くなってしまうことも多い病気で、1歳未満の子猫で発症することが多いです。

FIPの症状

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猫の後ろ姿

FIPの症状として、以下のようなものが挙げられます。

  • 食欲不振
  • 元気がない
  • 発熱
  • 体重減少
  • 下痢や嘔吐が続いている
  • お腹が膨らんでいる
  • 呼吸が苦しそう
  • 目の色がいつもと違う
  • 歩き方に違和感がある
  • 攻撃的になった

FIPには、腹膜炎を起こして腹部に水がたまるウェットタイプ、肉芽腫と呼ばれるしこりができるドライタイプがあります。早期発見、早期治療が重要な病気です。初期症状が見られたらすぐに動物病院を受診しましょう。

FIPの予防法

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窓辺にいる猫

猫腸コロナウイルスから猫伝染性腹膜炎ウイルスへ変異する原因がはっきりしていないため、確実に予防する方法はありません。

猫腸コロナウイルスにはワクチンなどはないため、感染しないようにすることが予防につながります。猫腸コロナウイルスは感染力が強く、唾液や便から排出されるので、感染している猫と接触しないように室内で飼育しましょう。

ただ、多頭飼育では感染した猫がいると同居猫は高い確率で感染します。一方で、猫伝染性腹膜炎ウイルスは便に排出されることがなく、他の猫へ感染することはないと考えられています。

近年のFIPの治療法

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聴診器を当てられる猫

FIPは不治の病、発症したら助からないと言われていましたが、治療薬が開発され8割の猫が助かる病気となってきています。ただ、治療薬は日本では認可されていません。獣医師の判断のもと使われています。

治療薬は注射薬と経口薬があり、猫の状態によって使い分けられますが、経口薬を使うことが多いです。基本的に治療薬を84日間投与します。

症状や猫の体重によって投与量が変わるので、飼い主さんが猫の状態をよく観察したり、定期的に通院したりすることが必要です。

FIPの治療薬の投与と同時に、下痢、嘔吐、貧血などの症状の治療も行っていきます。84日間の投薬を終えて再発の症状がなければ、1ヵ月ごとに検査をし、数ヵ月問題がなければ治療は終了となります。治療薬は数種類あり、高額なものがあります。薬代や検査費用などを合計すると100万円以上かかることがあります。

FIPの治療に対応していない動物病院もあるので事前に確認をして受診しましょう。

まとめ

猫には危険度の高い『伝染性腹膜炎（FIP）』症状や予防法、近年広まりつつある治療法について解説
台の上に乗る猫

FIPは病原性の低いウイルスが変異して病原性の高いウイルスになることが原因の病気です。治療薬の登場によって不治の病ではなくなってきています。早期発見・早期治療が重要であるため、症状がみられたらすぐに動物病院を受診しましょう。

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