猫に『入院』が必要になるシチュエーション3選 検査や治療…預けるときの注意点も
術後服を着ている猫

1.手術が必要なとき

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猫が入院を必要とするもっとも一般的なケースが、手術が必要な場合です。避妊・去勢手術から骨折などのケガの治療、腫瘍の摘出手術など、さまざまなケースが考えられます。

手術の際には、麻酔の導入から覚醒まで、獣医師による適切な管理が必要です。

麻酔からの回復は個体差があり、副作用が生じることもあります。入院していれば、これらの変化に迅速に対応し、適切な処置を受けることができます。

また、手術後の痛み止めや抗生剤の投与、傷口の消毒といったケアにも専門的な知識と設備が必要となるため、病院での管理が必要となる場合もあります。

2.通院では対応できない治療や検査が必要なとき

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点滴を受けている猫

通院だけでは対応が難しい治療や、より詳細な検査が必要な場合も入院が検討されます。

たとえば、脱水がひどい、食事が摂れないなど、血管からの点滴による水分や栄養の補給を持続的に行う場合、呼吸器疾患などで酸素濃度を管理した環境下での治療が必要とされる場合などが考えられるでしょう。特定の時間に継続的な投薬が必要で自宅では対応が難しいといったケースも入院が選択肢となりえます。

そのほか、麻酔下で行う検査なども、入院が必要になることもあります。

3.重篤な症状・急変が懸念される病気のとき

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診察中の猫

猫の症状が重篤で、命に関わる可能性がある場合や、容体が急変する恐れがある病気のときも入院が必要です。

たとえば、以下のようなケースが考えられます。

  • 重篤な感染症
  • 慢性疾患の悪化
  • 中毒症状

具体的には、猫伝染性腹膜炎(FIP)や猫免疫不全ウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)といった重篤な感染症、慢性腎臓病や糖尿病、心臓病などの症状の悪化、誤って毒物を摂取してしまって中毒症状が見られる場合などが考えられるでしょう。

いずれにしても緊急性の高い症状の場合が多く、早急にかつ継続的な治療が必要な状況です。

猫を預けるときに注意することは?

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キャリーバッグから猫を出す獣医師

猫を入院させる際にはいくつかの注意点があります。安全な治療のためにもしっかりと準備や確認をしておきましょう。

まず、入院の必要性や治療計画、費用などについては事前に獣医師とよく話し合っておくことが大切です。入院中の面会時間や緊急時などの連絡体制についても確認しておくと安心できます。

愛猫の最近の様子や、食事や排泄の際の癖、またアレルギーや既往歴なども事前にしっかりと伝えてください。口頭で伝えるだけでなく、メモを作成して渡しておくと、伝達ミスが減らせるでしょう。

入院中は、知らないニオイに囲まれて不安になりがちです。自分のニオイのついたタオルやブランケット、お気に入りのおもちゃなど、愛猫が普段使っているものを持たせてあげると、慣れない環境での不安を和らげることができます。

ただし、衛生管理上持ち込みが制限される場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

まとめ

猫に『入院』が必要になるシチュエーション3選 検査や治療…預けるときの注意点も
ケージの中で点滴を受けている猫

愛猫の入院は、飼い主さんにとって心配が尽きない出来事です。しかし、手術が必要なときのほか、通院では対応できない専門的な治療や検査が必要なとき、重篤な症状や急変が懸念される病気のときには、猫の命を守るために欠かせない選択肢となります。

もちろん、大切な愛猫を託すのですから、心配なことは事前にしっかり確認し、安心してお任せできるようにしましょう。愛猫が不安を感じることなく入院生活を送れるように、万全な準備をしてあげることが大切です。

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