
自宅前に現れた子猫
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英国コベントリーで葬儀場を経営する Robert Iannottiさんは、大の動物好き。2010年に建物の2階にある自宅の裏口の前で白黒の子猫を見つけると、たちまち恋に落ち、そのまま飼うことにしました。Robertさんは猫に「Mongo」という名前をつけました。
当時彼はまだこの猫の才能について知るよしもありませんでしたが、猫には特別な「共感できるやさしい心」が備わっていたのです。しかも白黒猫の「タキシードのような姿」は、葬儀場の飼い猫としてぴったりでした。
Mongoはとても社交的な猫で、いつも人間と一緒にいたがっていました。やがて自宅のある2階から葬儀場まで降りてくるようになったそうです。当初Robertさんは愛猫を厳粛な葬儀に登場させることを躊躇(ちゅうちょ)しましたが、悲しみに暮れる参列者たちは、ほぼ例外なく猫の登場を歓迎しました。なかには、葬儀の間じゅう「礼拝堂で一緒に座ってほしい」と頼む人もいたのです。
葬儀場で人々の心を慰める猫に

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その後15年間、Mongoは悲しみに暮れる遺族を支えてきました。SNSでも人気になり、この葬儀場で「ナンバーワン従業員」としての地位を確保し続けてきたのです。
こうして多くの人々を慰めてきたMongoですが、残念ながら2025年6月17日に亡くなり、飼い主家族にも地域の人々にも、深い悲しみを残しました。
Robertさんは「遺族がMongoのお腹を撫でると喜んでそばに座り、悲しみを癒すひとときを与えてくれたのです。人々はこの猫に惹きつけられました。葬儀場では一番優秀な従業員でした」と話します。
地域ではかなり有名になったMongoですが、これまで3度も行方不明になったことがありました。
「彼はまさにこの地域の一員です。だれもがMongoのことを知っていて、お馴染みの猫でした」とRobertさん。
唯一無二の存在だったMongo

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Mongoを失ったRobertさん一家は、あらためてこの猫が人々の心に与えた影響の大きさを実感しているといいます。猫の死の直後にも、3年前のReddit上の投稿を偶然見つけました。Mongoの働きを讃える内容で、2万件以上の「いいね」がついていました。
「Mongoがどれほど深く人々の心に影響を与えたのか、これまでは気づきませんでした。このすばらしい猫の長年の働きを讃え、その死を悼むため、葬儀場に骨壺と写真を展示する予定です」というRobertさんです。
「まさに運命の出会いでした。Mongoは唯一無二の存在で、二度と同じような猫に出会うことはないでしょう」
出典:This beloved RI funeral home cat comforted families for 15 years until his death