A24製作の映画『ウォーフェア 戦地最前線』の本編映像が公開された。
本作は、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』で国家の分断と内戦をリアルに描き議論を巻き起こした鬼才アレックス・ガーランド監督が、同作で軍事アドバイザーを務め、米軍特殊部隊の経歴を持つレイ・メンドーサを共同監督に迎え、彼のイラク戦争での実体験を極限まで再現した衝撃作。
公開された映像は、隊員たちが潜伏する民家に突如手榴弾が投げ込まれ爆発するシーンから始まる。一瞬の混乱の後、体勢を立て直そうとする隊員たちに銃弾が容赦なく降り注ぐ。極限状態で浅くなっていく呼吸、動揺する手足、焦点を失う視線を克明に捉えた映像は、観る者を戦場に引きずり込むような臨場感を醸し出している。
本作についてガーランド監督は、「伝統的な戦争映画のお決まりの手法を破った」とコメント。「現実では、人々は簡単に窮地を抜け出したりしない。状況が厳しいとき、解決策も、“カット”の声も、景気のいい音楽もない。状況が許し、緊迫感から解放されるその瞬間まで、人はその状態に居続けるんだ。それが本作のやり方だ」と、映画的な安心感を排除し、現実の戦争を“ありのまま”描こうとする創作姿勢を明かしている。
本作の臨場感を演出している“音”について、ミリタリーライターの土居克臣は「銃撃シーンでは、敵味方が使う銃器によって発する音が違い、壁や道路に当たった弾の音なども被弾した素材に応じて音が変化している」と評している。アルファワン小隊のシールズ隊員と海兵隊隊員が使用するM4A1カービンは、「タン・タン・タン」という比較的高めの音が特徴的なアサルトライフルだが、イラク陸軍兵士と過激派が使う武器AKMは「トン・トン・トン」という低めの発射音が特徴だという。「それぞれが使う銃器の差による音の違い以外にも、過激派が遠くから撃ってくるアサルトライフルの弾の飛来する音とシールズ隊員たちが近くで撃つ音の強弱の違いなども気にしていただけたらと思う」と本作ならではの“音”の楽しみ方を説明した。
映画『ウォーフェア 戦地最前線』本編映像
<作品情報>
『ウォーフェア 戦地最前線』
2026年1月16日(金)公開
(C)2025 Real Time Situation LLC. All Rights Reserved.

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