
6月27日(金) より第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された映画『アスファルト・シティ』が公開される。
本作は、犯罪と暴力がはびこるニューヨーク、ハーレムを舞台に、命を救うためにその危険地帯を縦横無尽に駆け回る救急救命隊員の姿を描いたスリラー。
舞台となるのは、ブルックリンのイースト・ニューヨークとブラウンズウィル。監督のソヴェールは、様々なバックボーンをもつ人々が雑多に暮らすニューヨークの多様性、騒々しさ、そして暴力と希望の関わりなどの強烈な印象に惹かれ、実際に14年前にブルックリンに移り住んでいる。
物語のリアルを追求するため、過去作の『ジョニー・マッド・ドッグ』『暁に祈れ』と同様に、舞台となる場所で実際に生活している人々をキャスティングする姿勢は本作でも崩しておらず、映画には実際にニューヨークの住人たちが登場する。街で生活する人の生の声を届け、体験を共有するために、リサーチと並行して街行く人々を自らスカウト。自宅や自身で営むバーでオーディションを行い、出演交渉したという。

マイケル・ピット
さらにこのバーでは、もうひとつの出会いがあった。主人公クロスの上司でお調子者のラフォンテーヌを演じたマイケル・ピットは、ソヴェール監督のご近所さんでもあり、バーで演奏していたバンドのひとりでもあった。演奏しに来ているうちに仲良くなったピットをオファーしたソヴェール監督は、「マイケルはずっと役の狂気に入り込んだままで、役にすごく忠実なんです。常に気合が入っていて、編集の時にはそれが生きて説得力がありました」と彼の迫真の演技を絶賛。
また、主人公のクロスとラットが救急救命士として働く消防署の署長バロウズを演じた元プロボクサーのマイク・タイソンは、舞台となったブランズヴィル出身。タイソンの父は、ソヴェール監督が現在住んでいる場所の近くに住んでいた。
<作品情報>
『アスファルト・シティ』
6月27日(金) 公開
公式サイト:
https://ac-movie.jp/
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