Text:小川智宏 Photo:稲垣ルリコ
アルバム『一生モノの陽射し』を引っさげ、昨年11月から全国ツアー『一生モノツアー』を回ってきたルサンチマンが、4月5日東京・恵比寿リキッドルームでツアーファイナルを迎えた。バンド史上最大規模となる会場のチケットはソールドアウト。
開演時刻、場内に英語のアナウンスが流れ、その音声が乱れていく。バンドメンバーが登場すると、場内は大きな歓声と拍手に包まれた。北(vo/g)がギターをかき鳴らし、ヘヴィなリフが鳴り響く。1曲目は「yeah yeah yeah(Prelude)」。中野(g)と清水(b)が前方に出て煽り、北は「準備はいいか」と叫ぶ。そのままアルバムの曲順通り「いやいやいやいや」へ。フロアでは次々と拳が上がり、リキッドルームは一気に熱狂の渦へと叩き込まれた。気合の入りまくったバンドの演奏と、耳をつんざくような北のボーカル。このツアーを通していかにバンドが磨き上げられてきたかが如実に現れている。流れるようなアンサンブルが美しく響き渡った。「黙れと思う」に続いて、「ここにいた才能」へ。
「今日は気合い入れてますよ」。縦横無尽の展開を見せる5曲目のインスト曲「IAI」を終えた北がそう口にする。着ている黒い無地のTシャツは、なんと8,000円もするらしい。気合の表れの一張羅である。「がんばります、よろしくお願いします」。そう短く宣言すると、すぐさまバンドは次の曲を演奏し始めた。ゆったりとしたセッションが徐々に迫力と圧力を高め、スピードを上げていく。最高潮に高まったところで、北が言った。「皆さん、スピードを上げていきましょう。」そうして始まっていくのは、そう、「スピードを上げなくちゃ」だ。テクニカルな中野のギターがグルーヴを生み出し、北が歌うドラマティックなメロディを引き立てる。
中盤、「老いても」の軽快なロックンロールを届けると、北がパンパンのフロアを前に再び口を開く。「お集まりいただきありがとうございます」。仲間のバンドマンたちからも遊びに行っていいかと問い合わせが相次いだらしく、「何人か断ってます」と申し訳なさそうに告げる北。しょうがない、なんせリキッドルームは立錐の余地もないほどの超満員なのだ。「こんなに愛されてたんだって深く実感しますね」と北は感慨深げだ。
そして「ずっと、メロディ」からライブは再開。ステージ後方の黒幕が開き、スクリーンにVJの映像が映し出される。この日のライブにはApesのギター・アラユがVJとして参加しているのだ。映し出される歌詞が、怒涛の演奏の中に潜む北の叙情性を浮き彫りにしていく。もちろん轟音に身を委ねて圧倒されるのもルサンチマンのライブの楽しみ方だが、こうして言葉に目と耳を傾けていると、また違った情景が浮かび上がってくる。続けて中野が弾き出したギターのイントロに歓声が上がったのは「約束は午後四時に赤い屋根の公園で」。
さらに「俗生活の行方」、そして気合一発のキメとともに「BUT STRAIGHT」へ。どの曲でもVJによって歌詞が映し出され、楽曲の世界をさらに押し広げてみせる。その「BUT STRAIGHT」を終えて、北は思わず「マジかっこいいな」とこぼしていた。
「今日調子いい?」とメンバーに声をかけると、茂木は「めっちゃ調子いい」と答えた。清水は3時間しか寝ていないらしいが、「ヤベぇ、調子いい」と、すっかりハイの様子だ。そんな絶好調のルサンチマンは、ここからインスト曲とボーカル曲を織り重ねるようにして次々と披露していく。「我々がルサンチマン!」という北の叫びとともに「lazy」を繰り出すと、「ラル」ではフロアに大合唱を巻き起こす。そこから突入するのは、「nihil」「ikki」のインスト2連発。歌物だろうとインストだろうと関係ない。それどころか、下手したらインスト曲の方が盛り上がるのがこのバンドである。
そこから中野の気だるげなギターとともに、北が歌い出す「十九」。彼がタイトルを口にすると、フロアからは「イエーイ」と歓声が上がった。ちなみにこの「十九」がセットリストでちょうど19曲目。このブロックをアルバム『一生モノの陽射し』のラストを飾る「dollon」で締めると、もうライブは終盤である。
「楽しいね。楽しくない日が一日もないツアーでしたね」と北。「ツアー回って新しい曲でみんながいい反応をしてくれてこんだけ集まって、そのためにやっているなという感じがしますね。みんなのおかげで楽しいです。ありがとうございます」彼は何度も何度も「楽しい」という言葉を口にした。それが充実したアルバムを作り充実したツアーを回ってきた彼の偽らざる本心なのだろう。
そして「一生やるんだろうな、この曲」と、ギターのコードを鳴らし始めた。
本編を「光」で終えると、ライブはアンコールへ。中野、清水、茂木がグッズ紹介をし、清水のベースアンプの上に飾られていたキツネのワイヤーアート(ワイヤーアーティスト・ごまんによる作品で、アルバムのアートワークに使われていたものをこの日のステージに合わせて塗り替えたらしい)について伝えると、遅れてステージに戻ってきた北を含め4人で缶ビールを開けて乾杯。
しかし、ルサンチマンの旅がここで終わるわけではない。「ツアーが終わっちまうってことはツアーが始まるってことなんです」と北。そして、今披露した「ルックバックインサッドネス」を先行配信曲とした2ndミニアルバムをリリースすることを発表する。その新作を引っ提げ、11月からは再びツアーを開催することも告げた。2027年1月、渋谷クラブクアトロまで続くツアーのタイトルは『Face to Face Tour』。このタイトルは北がひとりで決め、メンバーも今の今まで知らされていなかったらしい。Face to Faceということで、東名阪での公演はツーマンとなるという。
そんな重大発表を終えると、いよいよライブも終わり。「終わりたくないな」と言いながらも歌い始めた北に応えて、フロアから「なさけないうた」のシンガロングが巻き起こる。そして最後は「各々の家に帰りましょう」と告げての「ホーム」。<lalala>の合唱で最後の最後までステージとフロアでがっつりとスクラムを組みながら、ツアーファイナルの幕を下ろしたのだった。
<公演概要>
ルサンチマン『一生モノツアー』
4月5日 東京・恵比寿LIQUDROOM
【Setlist】
1, yeah yeah yeah(Prelude)
2, いやいやいやいや
3, 黙れと思う
4, ここにいた才能
5, IAI
6, スピードを上げなくちゃ
7, 曇りのち
8, sake
9, 凡人として
10, 老いても
11, ずっとメロディ
12, 約束は午後四時に赤い屋根の公園で
13, 俗生活の行方
14, BUT STRAIGHT
15, lazy
16, ラル
17, nihil
18, ikki
19, 十九
20, dollon
21, 荻窪
22, 忘れそう
23, lares
24, きっとそう
25, 光
En1, ルックバックインサッドネス
En2, なさけないうた
En3, ホーム
<リリース情報>
「ルックバックインサッドネス」
配信中
配信リンク: https://pcim.lnk.to/LOOKBACKINSADNESS
「ルックバックインサッドネス」ジャケ写
<ツアー情報>
『Face to Face tour』
10月23日(金) 千葉・千葉LOOK
開場18:30 / 開演19:00
ワンマン
10月30日(金) 愛知・名古屋CLUB UPSET
開場18:30 / 開演19:00
ゲストあり
11月18日(水) 福岡・LIVE HOUSE OP's
開場18:30 / 開演19:00
ワンマン
11月20日(金) 大阪・心斎橋Music Club JANUS
開場18:15 / 開演19:00
ゲストあり
12月4日(金) 宮城・仙台FLYING SON
開場18:30 / 開演19:00
ワンマン
12月6日(日) 北海道・札幌SPIRITUAL LOUNGE
開場17:00 / 開演17:30
ワンマン
1月15日(金) 東京・渋谷CLUB QUATTRO
開場18:00 / 開演19:00
ゲストあり
【チケット情報】
オフィシャル最速先行:4月19日(日)23:59まで
https://w.pia.jp/t/rusantiman/(https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=JA310008&afid=P66)
ルサンチマン オフィシャルサイト
http://rusantiman.com/

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