
昨年大会に続き優勝戦1号艇を獲得した中辻崇人
まさに横綱相撲だ。準優1号艇トリオの大トリとして12Rに登場した中辻崇人(48)=福岡=は、インから0.07のトップSを決めると他艇に何もさせずに悠々と先マイを敢行。
機力も相変わらずの抜群ぶり。「ピット離れのリスクを考えてチルトは0」と準優はチルトをハネなかったが、「もうここまで来れば強烈な伸びはいらないからね」と調整もVのパターンに入っている。とはいえ、「伸びは良くて上位グループにいる」といまや自身の代名詞となった伸びの手応えも上々。Vの王道を歩む上で不足は一切ない。
近年はSGやGⅠのあっせんを拒否していたが、4月に桐生で行われたマスターズチャンピオンには3年ぶりに特別戦に参戦。優勝戦には2号艇で駒を進めて準Vと、改めて能力はボート界屈指であることを証明してみせた。「やっぱりああいうテレビとかマスコミがいっぱいいて華やかなところは苦手ですね(笑)でも、優勝を狙えるところまで行けたのはよかった」
ファンならずとも〝次〟を期待したいところだが、「とりあえず目の前のレースで1着を取ることを目標に頑張ります」とあくまでもマイペースを貫くつもり。ただそんな中辻でも、今回のどんたくへの思いは格別。一年の時を経て再びライバルと相まみえたからだ。「昨年は同じ枠番で仁志君に負けたから、今年は負けないように最後まで勝ち切りたい」。前期(昨年11月~今年4月)は規定出走回数不足でA2に降格したとはいえ、残した勝率は8点台。