【競輪】引退の平原康多の実績 GⅠを9V、511勝で賞金17億円

09年11月、小倉での競輪祭で6月の高松宮記念杯に続く2度目のGⅠ優勝を飾った平原康多



 平原康多(42)=埼玉・87期・SS=は埼玉県狭山市出身。競輪選手だった父・康廣(28期=引退)の影響で、競輪選手を目指して埼玉県立川越工高で自転車競技を始めた。
2002年8月に西武園で競輪デビュー。04年S級に昇級。同年のヤンググランプリに出場するなど頭角を現した。

 06年8月ふるさとダービー富山を制してビッグレース初V。09年6月の高松宮記念杯(大津びわこ)でGⅠ初V。翌年に高松宮記念杯連覇を飾るなど、GⅠではオールスターを除く5大会で9V。KEIRINグランプリには08年に初出場し14回出場。最高着位は08年と21年の2着だった。GⅡ優勝は2回、GⅢは31回。18年は全プロ記念競輪のスーパープロピストレーサー賞も制した。

 185センチの恵まれた体格での先行、捲りで神山雄一郎、後閑信一、武田豊樹らをけん引。平成後期には、自力でもマーク戦でも隙を見せずに勝利を手にする「最強オールラウンダー」と評され、関東地区のリーダー格となった。
誠実な人柄とさわやかな笑顔から人気も高く、オールスターのファン投票1位は3回。宿口陽一、武藤龍生ら埼玉の練習仲間からの信頼も絶大。弟の啓多(40)=97期・S2=は弟子。

 近年は落車が続いた。昨年3月に通算500勝を達成したが、万全の体調での出走は最後までかなわなかった。今年5月の日本選手権が最後のレースとなった。通算成績は1614走で511勝、取得賞金17億1407万2900円。優勝回数は61回で、昨年5月の日本選手権(いわき平)が最後のV。1982年6月11日生まれ。185センチ、95キロ、A型。


【競輪】引退の平原康多の実績 GⅠを9V、511勝で賞金17億円

2021年10月、弥彦で4年8カ月ぶりのGⅠ優勝を飾った平原康多
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