【ボートレース福岡(サマータイム)男女ダブル優勝戦】56歳の師匠が復活モード「相乗効果だと思うよ」息子同然のまな弟子のひたむきさに感化されA級復帰が目前

今期は14期ぶりのA級復帰へ好ペースの井上恵一


 気合の走りを見せた。井上恵一(56)=福岡・72期・B1=は予選最終走だった4日目6Rで、3号艇石川真二の前付けに抵抗して2号艇ながらインを奪取。
石川は2コースからコンマ02のSで攻めてきたが、「ここは当然、自分もSを行くしかないよね」とコンマ04の際どいSで対抗。結果的には差されて2着となったが、実力者の石川に対してただではやられないという気概を見せつけた。

 このファイトあふれる走りが功を奏して予選突破に成功。機力にも手応えは感じている。「出足は石川さんの方が明らかに上だけど、伸びは悪くない。最初を思えば十分に戦える足」。前検はあまりの感触の悪さに首をひねっていたが、当地は過去に3連続Vも達成した勝手知ったる庭。さすがの調整力で勝負できる足に仕上げてきた。

 今期(5月~)は現在勝率5.75と14期ぶりのA級復帰が見えるほどに好調。前期(昨年11月~今年4月)も勝率は5.43とA級復帰に迫っていたが、この背景には94期の岡崎恭裕以来となる弟子を久々に取ったことにある。

 「(127期の)宮脇遼太君は娘と小学校の同級生でね。6年生の時は同じクラス。
娘も宮脇君もどうしてもと言うし、もう弟子なんて取る年齢じゃないけど、自分と高校(新宮高)と大学(福岡大)も一緒の後輩だし、これも何かの縁かなと思ってね」

 宮脇は127期で養成所成績が最下位ながら、並々ならぬ努力で現在はA級に昇格。そのひたむきな姿勢はまな弟子ながらも尊敬するほどだと目を細める。

 「宮脇君はとにかく真面目を絵に描いたような男。僕の言うことを一言一言メモを取るし、普段も支部訓練に出て、ものすごく練習している。自分も若い時にこれぐらいやっておけばなと感心する」と笑う。

 息子同然のまな弟子の頑張る姿に感化されないわけがない。「今の成績は本当に相乗効果だと思うよ」。早いSからまくって攻めるレースは、まさに全盛時の姿。まな弟子から再びともしてもらった熱い思いを武器に、もうひと花咲かせるべく奮戦する。(森 大輔)

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