2025年9月25日(木)から幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2025(以下、TGS2025)に「東京大学 苗村研究室」が「PlayBranch」を出展!
苗村研究室に所属し、開発者のひとりである東大生・田中祐玖さんにインタビューしてきました。


「東京大学 苗村研究室」がTGS2025に!

【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!
「東京大学 苗村研究室」

ゲームアカデミーコーナーで注目を集めていた苗村健(@naemura)教授率いる「東京大学 苗村研究室」
なんと東京大学のTGSへの出展は今回が初めて。
いったいどんな展示をしているのか、見に行ってきました!


ゲーム実況動画のプレイを引き継げるシステム「PlayBranch」

【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!
【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!



PlayBranch」はゲーム実況動画の視聴中に視聴者がゲームプレイを継承し、新たな実況動画として投稿できるように開発されたシステム。
受動的に見るだけだった実況動画に自ら介入でき、実況者の記録を塗り替える、別の分岐を試してみる、上手な人が構築した盤面からニューゲームなどが可能。


さらに、継承されたプレイが新たな実況動画として分岐し、それがまた別の視聴者に継承されていくという連鎖的な遊びもできます。



ゲーム実況を見ていて、ヤキモキしたり自分でもプレイをしたくなったりしたこと、一度はありますよね。
そんな願いを叶えてくれる「PlayBranch」を実際に体験してみました。



【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!
【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!



まずは、ゲームプレイを継承したい実況動画をチョイス。
今回は定番パズルゲーム「Tetris」を選んでみました。
動画の続きからプレイができるなんて不思議な感覚・・・。


【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!
クリアできなくてもOK

ゲームオーバーになってしまいましたが、また別の誰かが記録を塗り替えてくれることでしょう!
失敗してもみんなで作り上げていくので大丈夫。
自分で継承するのも、ほかの人の分岐を見るのも新感覚のゲームプレイで楽しかったです。


「PlayBranch」開発チームの東大生・田中祐玖さんにインタビュー

【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!
苗村研究室所属の田中祐玖さん

― 「PlayBranch」、とても面白かったです!今までにないシステムですよね

田中さん: 実況動画の中で例えば実況者がミスをして、視聴者側が「自分だったらこうするのにな」と思った時に、ゲームを巻き戻して選んだ場所から視聴者がプレイできるシステムを作りたかったんです。
それもまた、新しい実況動画として投稿することもできて別の誰かにまた引き継いでもらえます。
TGS2025でみなさんにやっていただいて、どんどん分岐がパラレルワールドみたいになりました。
「Tetris」以外にもレースゲームや「2048」とかUnityで実装しているものだったらアセットを入れてもらうだけできるようにしています。


― 苗村研究室はゲーム専門なんですか?

田中さん: 研究室自体はもっと広く、人がコンピューターを使う中でどう振る舞いが変わっていくかというインタラクションの分野を扱っています。
僕が一昨年くらいに入ってから、ゲームの研究がしたくてさせてもらっています。


― 東大にゲーム系の研究室はあるんですか?

田中さん: 例えばAIで学習してゲームAIを作るだとか、ゲームフィケーションとかの研究をしているところがあります。
僕らはその中でもゲームの遊び方を広げていく研究をしていますね。


― 田中さんは元々ゲームが好きなんですね

田中さん: 普段からゲーム遊んだり作ったりもしたり。
初めて作ったのは高校2年生で、その時はすごい簡単なものしか作ってなかったです。
大学入ってからも自分で作ったり、複数人で作ったりしていました。


― 研究とゲーム好きがリンクしている部分もありそうですね

田中さん: この研究は昔からゲームを遊んできたのが通じてると思っています。
好きなゲームは「Outer Wilds」っていう宇宙を探索するゲーム。
あと他に「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」とか高難度なゲームが好きでやり込みました。


【TGS2025】「東京大学 苗村研究室」ブースでゲームシステム「PlayBranch」開発者の東大生・田中祐玖さんにインタビュー!
ゲームが好きで開発を始めた

― 今回TGSに東京大学が初出展ですが、発起人は誰なんですか?

田中さん: 僕が「PlayBranch」を外に出したいとお願いしまして、TGS出展というすごく貴重な経験をさせていただきました。
いろんな方が来て、良い反応をいただけて嬉しかったです。


― 高校生や、4月からの新入生に向けてメッセージをお願いします

田中さん: 自分の好きなものを研究にすることもできるよ、と伝えたいです。
ゲーム以外もこんなことやってるんだっていう研究室がたくさんあると思うので、自分がやりたいことができるところを見つけて研究を楽しみながら頑張ってください。


日本最高峰の大学が生み出した、ゲームをさらに楽しめるシステム「PlayBranch」
様々な研究を続ける「苗村研究室」に今後も目が離せません!


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