eスポーツチームのZETA DIVISIONを運営するGANYMEDE株式会社と、これまでに14の専門スクールで20万人以上の卒業生を輩出してきた株式会社バンタン。
そんな業種の異なる企業同士がタッグを組んだ「ZETA DIVISION GAMING ACADEMY POWERED BY VANTAN」が2027年4月に新規開校する。
日本eスポーツ業界の最前線を往くGANYMEDE株式会社 代表取締役 西原大輔(@TWOF0UR)氏とZETA DIVISION所属クリエイターであり同アカデミーの特別顧問を務めるcrow(@no960fps)氏に、教育事業にかける想いを聞いた。
eスポーツ最前線を走る両名が語る「ZETA DIVISIONが教育事業を行う意義」
― アカデミー事業が発足した経緯を教えてください
西原: とあるご縁でバンタンさんとeスポーツ市場の発展や人材需要に関する意見交換を行っていたところ「やっぱり学校が必要だよね」という意見で一致しました。
そこからお互いに改めて必要性などを語り合って、それがこのような形になったという経緯です。
― GANYMEDE株式会社として考える“学校の必要性”というのは?
西原: eスポーツ業界は伸びたがっているんだと思っています。
ただ、それに携わる人が入ってくるための入り口が少ないというのが現状の見解です。
― 最大の課題は人材不足ですか
西原: そうですね。
我々ZETA DIVISIONはもちろん、他のチームもそうですし、制作プロダクションの方々だったり。
発表会でお話した動画編集者のような、コンテンツに直結する部分でさえも足りていません。
また、業界のエコシステムというか、収支構造を含めた理解のあるビジネスサイドの人も全然いないので、じゃあ学べる場所を作ろうと。
― そんな課題の解決策として「ZETA DIVISION GAMING ACADEMY POWERED BY VANTAN」が担う強みや意義を教えてください
西原: やはりまずはcrowが特別顧問というのが大きな強みですね。
元選手でもあり、コーチの経験もあり、コンテンツクリエイターでもあり。
食えない時期から今日までの間、長くeスポーツシーンに身を置いている。
crowがフロントにいてくれるというのは、すごくありがたいです。
他にも、ZETA DIVISION所属の選手やストリーマーの声を反映したカリキュラム、裏方の制作実務の部分をカバーするワークショップといった体験は、eスポーツの中心の1つであるZETA DIVISIONにしか出せない価値だと思っています。
― 現状、特別顧問は1人のみということですか?
西原: そうですね。
― では、crowさんが特別顧問として担う役割はどんなことなのでしょうか?
crow: 随時、東京、大阪、名古屋の校舎にお邪魔して自分の経験を伝えていくことには意味があると思っています。
過去に思っていたことや、実際にやったほうが良いことなど、色々と良いことも悪いことも経験してきているので・・・(笑)
西原: 僕みたいなおっさんが喋るよりもcrowから伝えたほうが解像度が上がると思ったんですよね(笑)
学生と年も近いし、元プロで確かな結果も残していて、同じ言葉を伝えるにしても重み・説得力が違うだろうなと。
そういった“生きた声”みたいなところはcrowにしか出せないパワーがあるかなと思っています。
― crowさんが学生時代にもっと学んでおけば良かったと思うことはありますか?
crow: なんだろうな・・・
西原: 英語かな。月並み過ぎてできるだけ出さないように頑張ったけど(笑)
プロゲーマーでもコーチでもそうなんですけど、日本の選手って基本的に日本国内のチームに所属したり移籍したりじゃないですか。
でも英語が喋れると一気に選択肢の可能性が広がると思いません?
そういった意味ではプロゲーマーに限らず、色々な職種で英語は重要ですよね。
GANYMEDEでも英会話が長けたスタッフは、海外とのやり取りに注力する部署に配属されたりということがあるので。
crow: それは間違いないですね(笑)
あと人間性・社会性の部分は職種関係なく必要で、プロゲーマーも例外ではありません。
― 今は多くの職種がeスポーツを支えていますよね
crow: 学生時代に「ゲームは好きだけど、ゲームに関連した職業って何だろう」って考えたとき、自分の中ではプログラミング関連しか浮かばず、実際に専門学校に通っていました。
ただ、今はプロゲーマーはもちろん、eスポーツ全体を支える様々な職種が生まれて、それらを非常に近い位置で見てきた自負があります。
自分自身はプロだったのでその視点も教えられますし、コーチも経験してきました。
コーチ全般、特にVALORANTのコーチって本当にいないんですよね・・・。
西原: 一昔前のこの業界は今よりもっと小さかったですし、イベントをやるのも“eスポーツの制作”じゃなくて、イベント制作の中で“eスポーツを取り扱ってみよう”くらいのレベルで。
crow: マネージャーとか絶対無かったですね。
今ではチーム専属の撮影カメラマンもいたりとか。
西原: 昔は僕がしょっちゅうみんなの集まってる場所に行ってスケジュール管理したり、練習前に確認事項を~みたいな(笑)
crow: 懐かし!
― この5年間でGANYMEDE株式会社は職業を生み出す側になりました
西原: eスポーツ業界の歩みが進む中で、日々新たな課題も生まれていきます。
その課題を解決するための必要なスキルだったり人材のニーズも、文化が進むだけ拡がり増えていっているように感じます。
職業を生み出す側と言われると恐縮しますが、目先の課題感に向き合ってきた結果が、昨今のeスポーツにまつわる様々な職種につながっているのではと思います。
― そこに求める前提スキルが、ゲーム・eスポーツへの理解というわけですね
西原: その通りです。
― 最後に入学を考えている学生の皆さんにコメントをお願いします
西原: 「eスポーツの会社って何をしているんだろう」ってSNSやストリーマーの配信を見てみると、マネージャーの話が出てきたり、制作スタッフの話が出てきたりすると思います。
それでもまだ完全に開かれた世界ではないのが現状です。
我々は今回の「ZETA DIVISION GAMING ACADEMY POWERED BY VANTAN」開校を機にeスポーツ業界の間口を広げて、より業界に飛び込みやすい仕組みを作っていけるようにしようと強い気持ちを持っています。
楽しいこと、苦しいことはあると思いますが、もし興味があれば入学を検討いただければと思います。
crow: 昔の自分みたいに進路に悩んでいる人がたくさんいると思います。
もちろんプロゲーマーという道もありますが、ゲームが好きでどんな形でもゲームに携わりたいという方にも多くの職種が提案できる時代になりました。
そんな夢を実現するために必要なスキルを身につけられる場所が「ZETA DIVISION GAMING ACADEMY POWERED BY VANTAN」です。
いま最高に盛りあがっているeスポーツ業界を一緒に盛り上げましょう!
ZETA DIVISIONが好循環の実現を目指す
数年前から目にすることが増えた「プロゲーマーを目指せる学校」というキャッチコピーは、当初こそ新規性のある取り組みとして注目を集めてきた。
しかし現在、eスポーツ業界そのものが急速に拡大し、日本も“後進国”と呼ばれた時代から一転、着実にその市場規模と経済効果を伸ばし続けている。
そうした変化の中で、若い世代はすでに、eスポーツへの関わり方がプロゲーマーに限られないことを理解し始めている様子だ。
このようなタイミングでZETA DIVISIONは、eスポーツと教育を掛け合わせた領域への参入を決めた。
業界の最前線にその身を置いてきた知見とネットワークを活かした運営が実現すれば、多様な人材の輩出に繋がることは間違いないだろう。
果たして、教育と産業が相互に価値を高め合う好循環を生み出すことができるのか。
ZETA DIVISIONの今後の取り組みは、日本のeスポーツの未来を占うひとつの試金石として、引き続き注目していきたい。


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