B’z東京ドーム公演で「後ろの客が大熱唱」 注意するとまさかのひと言…迷惑行為との境界線はどこに?【2025年12月ベスト記事4位】
B’z東京ドーム公演で「後ろの客が大熱唱」 注意するとまさかのひと言…迷惑行為との境界線はどこに?【2025年12月ベスト記事4位】

2025年12月、集英社オンラインで読まれた人気記事ベスト5をお送りする。第4位は、ライブでとんでもない迷惑客に遭遇してしまった人にインタビューした記事だ。

SNSで多くの共感が集まった。

2025年12月に、集英社オンラインで反響が大きかった人気記事ベスト5をお送りする。

第1位は、1兆ドルという巨額の貿易黒字を記録した中国の「実態」を分析した記事だ。
第2位は、西東京市で起きた母子4人の無理心中の記事だ。母親には「親しい男性」がおり、その男性は別のマンションの一室で死亡していたという。
第3位は、赤坂の超高級サウナで起きた火災の記事、第4位はB’zのドーム公演で起きた「熱唱トラブル」の記事、第5位はお笑いが地上波とネット配信ではっきりと分かれ始めたという分析記事だ。

第1~5位のランキングは以下の通り。

第1位
習近平が激怒した「中国1兆ドルの貿易黒字」の怖すぎる中身…中国経済が直面する「需要なき成長」の構造的な病

第2位
〈西東京・無理心中に新展開〉母親と“親しい”年下男性が牛刀で何度も切られ死亡「ふたりは手紙のやり取りも」近隣住民は「母親は夜に家を出る綺麗なかた」

第3位
〈赤坂・超高級サウナ2人死亡〉「夫婦には小さな子どもがいた…」電源が切れていた非常ボタン、夫は妻を覆うように倒れ火傷も…店の“関係先”には11月に業務停止命令も

第4位
B’z東京ドーム公演で「後ろの客が大熱唱」 注意するとまさかのひと言…迷惑行為との境界線はどこに?

第5位
「天才」「気持ち悪い」ダウンタウンプラスの最新企画がもたらした衝撃 ネット配信と地上波バラエティーの道が分かれた2025年

↓以下記事本編

コロナ禍で「声出し禁止」と制限されていた時期は過ぎ、今では気兼ねなくアーティストのコンサートを全力で楽しめるようになった。しかし、あまりにハメを外しすぎると、周囲に迷惑をかける“困った観客”になってしまうこともある。

B’zの歌をかき消す後ろの男性の歌声

大好きなアーティストのライブに当選! しかし、近くに大熱唱する観客がいたら、どうすればいいのだろうか? X(旧Twitter)でのある投稿が話題を呼んでいる。

12月上旬、日本を代表する人気ロックユニット・B’zの東京ドーム公演に、あるファンが当選するも、後ろの席の観客の歌声が大きく、気になってライブに集中できなかったというものだ。

実際の投稿は、495万回表示され、4万超えのリアクションをされている。今回は投稿主に直接話を聞いた。

「B’zのコンサートは10回目くらいだと思います。新しいアルバムのツアーだったので、新曲が聴けるのを楽しみにしてました。また、久しぶりのドーム公演ということもあり、大規模な演出も期待していました」

そのファンが当選したのは、ステージのほぼ真横に位置する一階スタンド席。まさに“最高”と言える場所だった。

「ところが、1曲目の歌い出しが始まってすぐ、後ろの男性の声が気になり始めました。せっかくの稲葉さんの声に混ざって、後方から低音が聴こえてくるんです」

せっかくのライブなのに、B’zの歌声に集中できない……。歓声ならまだしも、アーティスト以外の歌声を聴きに来たわけではない。

「母と一緒に行っていたのですが、母は当初、気にしていない様子でした。でも、途中から気になり出したようで、声を遮ろうと耳をステージ側に向けて手で覆うような仕草を何度もしていました。曲の合間に『大丈夫?』と聞くと、『気になるけど大丈夫』と答えてくれました」

「ライブは楽しむものじゃないの?」

それでも反応はなく……。申し訳ないと思いつつも、肩を軽く 叩いたところでようやく気づいてくれた。

改めて「歌っても構いませんが、もう少し声のボリュームを抑えてもらえませんか?」と伝えたところ、「ライブは楽しむものじゃないの?」と笑いながら反論されてしまった。

「隣の人に『迷惑ですか?』と尋ねていましたが、そう聞かれて『迷惑ですよ』と言える人がどれだけいるのでしょうか……。

私も怯まずに『後ろの声は前に直接届くんです!』と訴えたのですが、まったく聞く耳を持ってくれませんでした……。聞き取れませんでしたが、むしろ納得できなかったのか何か文句を言っているようでした。

隣にいた母が『大丈夫だから』と私をなだめてくれたのですが、それが申し訳なくて、今でもモヤモヤが残っています」

その後、男性は近くにいた同伴者と思われる観客と席を交換。ときおり声は聴こえたものの、気にならない程度になった。

「でも、私の代わりにほかの人があの声を聴かされていると考えると、なんだか申し訳なく感じてしまいました。私はB’zの演奏、稲葉さんの歌声を楽しみに東京ドームに来たのに、少なくとも6曲が男性の歌声にかき消されてしまい、とても残念で悔しかったです」

やり場のない思い……。しかし、このような経験をしたのは彼女だけではない。

「ある海外アーティストのライブでは、隣の女性客が最初から最後まで熱唱していました。うるさいなとは思っていたのですが、途中から歌詞ではなく、『ラララー』と、カラオケで歌えないときのようにメロディだけを大声でなぞり始めたときは、『もう黙って!』と言ってしまいました」

そう語るのは、長年ライブに通っている音楽ライターだ。一緒に歌うことについては、日本人アーティストと海外アーティストの間で大きな違いがある。海外アーティストの場合、客席にマイクを向けられなくても、有名な曲であれば観客が一緒に歌うことが“当たり前”とされている。

「でも、せっかく1万5000円という、決して安くないチケット代を払っているのに、アーティストではなく知らない観客の大熱唱を聴かされるのは、やっぱりつらいですよね。

仲間と一緒に歌いたいなら、カラオケに行ってほしいです」

『永ちゃんコール』『一緒に歌う』などの行為は禁止

一方で、日本のアーティストの場合は「一緒に歌わないでください」と、明確にアナウンスされるケースもある。

例えば、矢沢永吉は公式ホームページで「コンサートにおける注意・禁止事項」と題し、次のように明記している。

〈コンサートの1曲目から本編曲の終わりまで、「永ちゃんコール」「一緒に歌う」「ヤジ等」などの行為については引き続き禁止とさせていただき、皆様のご協力をお願いしたいと存じます。〉

この方針は、コロナ禍における声出し禁止ルールが徹底されたなかで、多くのファンからそれに対し肯定的な寄せられた声を受けた対応でもある。

「永ちゃんの歌がちゃんと聴けてすごくよかった」「バックミュージシャンの演奏もかっこよかった」「周りに騒ぐ人がいなかったので、とても快適だった」といった感想が多く寄せられたのだ。ちなみに開演前やアンコールでは〈他のお客様のご迷惑にならない範囲内での「声出し」をOK〉としているとのこと。

前出のB’zファンも、今後はこうしたルールが広く浸透してほしいと願っている。

「アーティストから(歌ってと)煽られたときは思いっきり歌っていいと思います。でも、それ以外の場面では“聴きたい人”のほうが圧倒的に多いはずなので、周囲に配慮したボリュームで歌う、もしくは口ずさむ程度にとどめるのが望ましいと感じます。

今回、私はどうしても我慢できず男性に苦言を呈しましたが、何も言えないまま終演を迎えていたら、チケット当選の瞬間から楽しみにしていたライブの思い出が、すべて台無しになってしまったと思います。自分では声をかけづらい人も多いと思うので、迷惑行為があった際にはスタッフに対応してもらえるような仕組みが、すべてのアーティストのライブで整っていればいいなと感じました」

ライブは楽しむ場であることに間違いはないが、周囲のファンへの配慮も忘れてはならない。

取材・文/千駄木雄大

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