今田耕司が“東京03事件”に自ら言及 島崎和歌子は「舐めんじゃないよ!」 『感謝祭』で見えたTBS生番組の本気
今田耕司が“東京03事件”に自ら言及 島崎和歌子は「舐めんじゃないよ!」 『感謝祭』で見えたTBS生番組の本気

テレビはまだまだトガっている。心に“刺さった”番組を語るリレー連載「今週のトガりテレビ」。

今回は、テレビウォッチャーのノブユキが、69回目を迎えた『オールスター感謝祭』について語る。

司会者があの事件について触れる

4月4日に放送された大型特番『オールスター感謝祭』(TBS)。通算69回目となる今回も、俳優、アスリート、お笑い芸人といった各界の著名人たちの活躍が光っていたが、なかでも印象に残ったのは司会者たちの言動だった。

まず司会の今田耕司は、事前番組枠で永作博美が27年ぶりの感謝祭出演であることに触れ、「最後に来られたのは東京03のときですかね?」とコメント。過去に番組内で起きた、初代司会者・島田紳助と東京03との一件(実際は17年前)を引き合いに出した。

いわば、感謝祭最大の“黒歴史”ともいえる事件に自ら触れた形だ。

さらに本編では、ふくらPに対して「色々あったけども集中して!」「今回安心して! 後夜祭無いから」と、同日深夜に放送される関連番組『オールスター後夜祭』で司会を務める高山一実と昨年末に離婚を公表したことをイジる場面も。後輩芸人にはネタを振るなど、スタジオに勢ぞろいした87人の解答者に満遍なく発言の機会を与える今田のMC術は、今回も健在だった。

今田とコンビを組む島崎和歌子も負けていない。注目を集めたのは、名物企画「赤坂5丁目ミニマラソン」での一幕だ。

希望すれば全員が参加できるこの企画だが、生放送中のアンケートで「走りたい」を選択した解答者は、わずか9人。この結果に対し和歌子は、「一番の花形の企画ですよ? 何年やってると思ってるんですか? 冗談じゃないですよ! 30年! 30年やっております!」と声を荒らげた。

さらに、ミニマラソンが近隣の商店街や消防署、警察の協力で成り立っていることを説明しながら、「それを、アンタたち9名だなんて!」「舐めんじゃないよ!」と啖呵を切る。

まるで選挙の街頭演説のような口調で説教する和歌子に、スタジオは笑いに包まれた。

ただ、この日はあいにくの雨で、風も強い最悪のコンディション。ミニマラソンのスタート地点に移動した今田が「スタジオに残った皆さん、正解です!」とフォローを入れた。

“感謝祭の母”島崎和歌子の叫び

和歌子は1991年秋の第1回から司会を務めており、2023年の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(金スマ)の密着取材では、感謝祭のスタッフを気に掛ける様子も見せていた。いわば“感謝祭の母”ともいうべき和歌子のあの言葉は、本心から出たものだったのだろう。

なお、今回ミニマラソンで優勝したのは、予想した解答者が0人だった福山康平。無名の俳優の優勝劇に和歌子は「これが感謝祭なんですよ!」と自信を取り戻していた。

毎回のように名場面やハプニングを生み出す感謝祭は、今年の秋で放送35周年、通算70回目を迎える。開始当初から高視聴率を記録し、他局の番組対抗特番が次々と終了するなかでも、時代を超えて継続してきた。

もっとも、感謝祭にも過渡期はあった。2011年に初代司会者の島田紳助が芸能界を引退し、2013年と2015年の秋には個人戦ではなくチーム対抗戦を実施。さらにクイズの趣向やルール、問題数も変わるなど迷走し、長年の番組ファンが徐々に離れていった。長寿番組であっても、その途中には必ず試行錯誤の時期がある。

そんな中、2014年春にはミニマラソンと並ぶ名物企画「重圧(プレッシャー)アーチェリー」が誕生。この頃から新ドラマの俳優陣を中心とした構成へと変化し、SNSでの“推し活”文化の広がりも相まって、感謝祭の人気は再び上昇していった。

2018年春からは、感謝祭終了後の深夜に生放送される『オールスター後夜祭』がスタート。クイズに特化した内容が長年のファンにも支持され、セットで視聴するスタイルが定着したことも、人気復活の一因になっている。

TBSでは今、感謝祭と同じく過渡期を迎えつつある生番組がある。3月30日に放送6年目へ突入した平日朝のバラエティ『ラヴィット!』だ。

この日からスタッフの入れ替えが行なわれ、その日の記念日にちなんだテーマ設定を廃止。番組冒頭の中継コーナーや、後半の視聴者参加型ひらめきクイズ企画を新たに導入するなど、リニューアルが図られた。

「ラヴィット!」はリニューアルでどうなる?

しかし、番組ファンの反応は芳しくない。今年2月、お笑い芸人の出演枠が削られるというニュース記事(司会の川島明は否定)がSNSで拡散されたこともあり、毎週1日は必ず出演していた、おいでやす小田がリニューアル初週に呼ばれなかったことで、さまざまな憶測を呼んだ。

番組が始まった2021年春はコロナ禍のさなかで、各局の朝のワイドショーが連日、新型コロナウイルス関連のニュースを大きく扱っていた時期だった。そんな中、ラヴィットはバラエティ色の強い情報番組として異彩を放ち、人気を獲得した。

やがてコロナ禍の規制が緩和され、2023年春には日本テレビで『ZIP!』が9時まで拡大し、『スッキリ』の後継番組として『DayDay.』が開始。さらに2026年春からはフジテレビで『めざましテレビ』と『ノンストップ!』が9時を境にそれぞれ拡大した。

平日朝の情報番組全体で見ると『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)が相対的に存在感を強めるなか、各局はよりソフトな情報番組へとシフトしている。そうした中で、ラヴィットがどのような立ち位置を示していくのか。今回のリニューアルの背景には、こうした時代の変化もありそうだ。

感謝祭が過渡期を経て現在の形にたどり着いたように、ラヴィットもまた、その過程の中にある。番組内容が変化するたびに視聴者から賛否が巻き起こるのは常だが、その行方を長い目で見守ることも必要なのかもしれない。

文/ノブユキ

編集部おすすめ