WBC米国代表のエース左腕タリク・スクバル(29)が、3月9日にメキシコ戦後のチーム離脱を正式に確認した。7日の英国代表戦で先発登板し、3回を好投。

一時は代表残留の可能性も取り沙汰されたが、当初の計画通り1試合のみの参加となった。「キャリアの中でも最も難しい決断の一つ」と本人が語った離脱劇の経緯をまとめる。

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英国戦1試合好投も心揺れた

7日(日本時間8日)の1次ラウンドB組・英国代表戦に先発したスクバル。開幕直後に先頭打者ホームランを浴びる苦しい立ち上がりながら、3回41球を投げて2安打1失点5奪三振でまとめ、米国の連勝に貢献した。

試合後、スクバルは代表残留の可能性を否定しなかった。「こんな感情が頭の中を駆け巡るとは思わなかった。当初は1試合だけ投げてキャンプに戻るつもりだったが、状況は変わった」と率直に明かした。大会特有の熱気と結束力の高まりが、心を揺り動かしたとみられる。

FA・シーズン優先 2年連続サイ・ヤング賞の決断

2年連続サイ・ヤング賞左腕。今オフのFA市場で大型契約が予想されており、3年連続受賞を狙う今シーズンに万全の状態で臨むためにも、登板機会を最小限に抑えることが欠かせない判断だった。

本人は球団・代理人・家族と協議を重ねたうえで、当初の計画通りキャンプへ戻ることを決断した。「この環境に身をおくと、去ることは本当に難しい」と葛藤を吐露しながらも、現実的な選択を優先した形だ。

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デローサ監督が感謝 準決勝以降の対戦も消滅

マーク・デローサ監督は「1試合でも我々のために投げてくれただけでもありがたかった。チーム内全員にとって大きな意味があった」とコメント。「参加してくれたことだけで誇りに思う」とエースへの敬意を示した。

スクバルの離脱により、準決勝以降で実現の可能性があった侍ジャパンとの対戦も消えた。米国はPool Bで3連勝を達成し、1次ラウンド突破に王手。最強左腕なしで頂点を目指す戦いが続く。

WBCの熱狂に背を向けた選択は、エースとしての責任感と次なる挑戦への覚悟の表れでもある。スクバルなき米国代表の戦いから目が離せない。

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