「桂木桂馬」は『神のみぞ知るセカイ』の主人公です。恋愛アニメ、漫画の主人公は、多くの場合ヘタレで鈍感、「なんでこいつがモテるんだ?」と首を傾げたくなる人物が多いように思いますが、今回ご紹介する「桂木桂馬」は、そんなキャラクター達とは対局にいる存在のようにも思えます。
この人は好意を持たれるだろうなと感じる確かな魅力が桂馬にはあるのです。

【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】

■ここぞという時の決断力!やっぱり男です!

 多くの恋愛アニメ・漫画の場合、どのヒロインを選ぶのかがうやむやのままに、ヒロイン達に追いかけられて「なんでこうなるんだー」と主人公が叫んで「fin」・・・。なんてテンプレのラストが多いと思うのですが(多少偏見があります)、そこは桂馬さん、バッチリ決めてきます。一人のヒロインをきちんと選択し、男らしくうやむやになりようのない告白をします(作品の大きなネタバレになってしまうので名前は伏せますが)。
そして、選ばなかったヒロインには決別の旨を伝えるというとても誠実な対応までも。

■優先順位を「しっかり」。ぶれそうになるけどぶれない

 作品の中盤で、桂馬が最終的に告白したヒロインと親密になるお話がありました。その時点で彼の心情は明らかにされていませんでしたので、どういった思いだったのかは想像するしかないのですが、実はその時大きな問題があったのです。

 それは、ヒロインの一人「中川かのん」ちゃんが生死の境をさまよっていた事。その状況を打破するために何人かのヒロインを口説き落とし、その精神の中にいる女神達を探し出す必要がありました。
最終的にヒロイン2人のどちらかに女神が潜んでいることが判明し、気が進まないながらも2人同時に口説き落とさければならない状況に・・・。そして、後に告白することになるヒロインではなく、もう一人のヒロインの中に女神がいるということが判明。かのんちゃんの命を救うために、泣く泣く一方のヒロインには冷たくせざるをえませんでした。

 暗いお風呂場で一人桂馬が、「最低だ」と自己嫌悪に陥る場面は、彼のナイーブさと、それでも友人の命を救うために自分の気持ちを奮い起こす様が、とても印象的に描かれています。男には「それでもやらなきゃならないこと」があるのです。

■知的メガネ

 桂馬といえば眼鏡がとても似合います。
知的に物事を分析しながら眼鏡をキラリと光らせる姿は、イケメン眼鏡男子好きの女子にはもうたまりません。その頭脳は、ピンチになって追い詰められるほどに冴え渡ります。それでいて、その知識の元が膨大な量のギャルゲーという・・・(笑)。少年らしさ(子供らしさ?)と明晰な頭脳、どちらも兼ね備えたイケメン眼鏡男子、とても魅力的ではないでしょうか?

 うだつの上がらない主人公が多い恋愛アニメ・漫画において、キラリと光る魅力を持ち合わせた「桂木桂馬」。たくさんのヒロインの魅力と合わせて楽しむと、よりこの作品にどっぷりつかることができると思います。

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★記者:ラブドライバ(キャラペディア公式ライター)

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