日本スポーツ史を塗り替える快挙といわれる、ハンマー投げ・室伏広治選手の銀メダル獲得。精悍な顔立ち、鍛え抜かれた肉体など、非常にカッコいいはずなのに、見てるとどうも「ウフフ」な含み笑いをせずにいられない。
原因は、投げる瞬間のアノ「声」だ。

なぜあんなに大きな、雄叫びのような声をあげるのか。そういえば、剣道など「声」もルールのひとつといわれる競技があるが、ハンマー投げもそうなのか? それとも、オスの象徴? もしや、発声練習などもあったりして…(んなわけないか)。気になって、日本陸上競技連盟に問い合わせてみた。

「声をあげるというきまりは、一切ないです。ただ、声を出すと瞬間的に力が発揮できるということは、科学的な実験でも証明されているんですよ」。
確かに、テニスやゴルフも、打つ瞬間に声を出したりする。でも、気になるのは、どっちかというと、投げる瞬間より「余韻」のほうなんだけど…。これは、興奮状態にあるときに叫ぶという自然な行為によるもので、
「どんな競技でも集中すると興奮状態になりますが、投てきの場合、その興奮状態が長く続いている発露と思われます。実験したわけじゃなく、選手と話しているうちに考えられたことですけどね」とのこと。瞬間的に力を溜めてバクハツさせるハンマー投げは、他の競技よりも興奮状態の余韻が長く、その分、叫びも長くなるってことのようだ。カメハメ波みたいなもんなのか?

ちなみに、室伏選手など、記録を残す強い選手のほうが、声が大きく長い気がするが、
「声は、集中度、興奮度の度合いによるところがあるかも」という分析であった。
確かに、練習中や結果が思わしくなかったときは、あまり声が出ていない気もする。室伏選手の銀メダルの原動力は、実は「声ヂカラ」だったのかも!?(田幸和歌子)

※追記:その後、室伏選手は繰り上げで金メダルとなりました。