bit

山火事が多いオーストラリアでの避難は自主性重視 公共よりコミュニティを頼る

山火事が多いオーストラリアでの避難は自主性重視 公共よりコミュニティを頼る
ニューサウスウェールズ州の消防車

大きく深呼吸する。都会であるシドニー街中の空気がおいしいというわけではないが、公園の芝生の匂いが爽やかにしてくれると期待してのこと。しかし、感じ取ったのは芝生の匂いに混じった、微かに香る何かの焦げた匂い。火災があったようだ。

焦げた匂いがしてもシドニーで火災があったとは限らない。内陸部で起きた山火事や牧場の芝生火災などの煙が、海側に抜けようとして風に乗って流れてくるからだ。そういうときは、シドニーの上空に、光化学スモッグがかかったような灰色の空気と焦げた匂いが充満する。普段は、爽やかな真っ青の空は、煙でうっすら灰色に染まり、遠くを見通せなくなる。

オーストラリアでも地震、津波、洪水から避難する、日本の自然災害ニュースは報じられる。ただ、災害時の様子を比べてみると、日本とオーストラリアでは少し趣が異なる。
山火事が多いオーストラリアでの避難は自主性重視 公共よりコミュニティを頼る

日本では、体育館などの脇に「避難所」という看板があることが多く、被災した場合には一時そこに向かう。シドニーではそのような看板を目にすることがない。地方自治体の管理しているウェブサイトで災害対策について調べてみると、緊急連絡先としてメディカルセンターや病院などの連絡先があるのだが、避難場所の記載はない。オーストラリア人自体が集団で行動をする文化ではないため、災害が起きる前から集まる場所を確保しているということがない。実際にはどのような行動をとるのか聞いた。

最初に聞いたのは母親と暮らしているという女性だ。彼女たちの場合、家に戻れないときには近くの公園か、丘の上の学校で家族と待ち合わせをするという。災害発生場所によっては向かえないこともあるから、2カ所設定してどちらかにいけば合流できるようにしている。その他の対策として、家族の人数分の非常用バッグを用意し、飼い猫用にも缶詰などのフードをストックしているそう。ホームステイする学生がいるため、その学生にも集まる場所は伝えているという。家にいた方が安全な場合には、家の地下にあるシェルターに隠れるそうだ。

子ども連れの女性にも聞いた。彼女の場合は「実際に災害が起きないと分からない」と答えたが、家に戻れないのであれば、クリスチャンなので日頃崇拝で集まる場所に行くそう。クリスチャン仲間同士で、水や食料といった必需品の支給があり、別の地区のクリスチャン仲間からの支援があるという。

オーストラリア人は公共より各自のコミュニティを頼る傾向があり、政府、州、地方自治体の指示を待つという感じではない。そのため、避難所がなくて困ることや、どこにいけばいいか分からないという感覚ではないようだ。


火災への対応と豪政府の補助制度


山火事が多いオーストラリアでの避難は自主性重視 公共よりコミュニティを頼る
建物火災現場で消化活動中の消防隊

オーストラリアと聞いて、ウルル(旧エアーズロック)を思い出す人も多いだろう。ウルルはオーストラリアの中心にある一枚岩で、周りに映し出される様子も砂漠風景である。想像通り、オーストラリアは乾燥した土地だ。乾燥しているからこそ、一度火災が発生すると一気に燃え広がる。

そのため、火災に関するニューサウスウェールズ州の対応はかなり徹底している。まず同州地方消防署のサイト「Fires Near Me」では、自分の近くでどんな火災が発生しているか確認できる。情報は10分おきに更新され、いつも最新の情報を見ることができる。

サイト内のGoogle Map上の炎マークをクリックすると、山火事、芝生火事、建物火災などの火災の種類が確認できる。制御下、制御不能、火の有無などの状態も表示される。その他の方法としては、ラジオを利用した放送やサイレンなどの警報がある。
山火事が多いオーストラリアでの避難は自主性重視 公共よりコミュニティを頼る
ニューサウスウェールズ州地方消防署のサイト「Fires Near Me」のスクリーンショット

オーストラリアの自然災害に関する責任は州ごとになっていて、国一律ではない。オーストラリア政府の管理するウェブサイト「DisasterAssist」によると、自然災害救援および復旧計画(NDRRA)という機関があり、オーストラリア政府はNDRRAを通して支援金を援助することになっている。NDRRA自身、オーストラリア政府の承認なしで災害直後の復興支援や救援活動を規定することができ、州政府が早く行動できるようになっている。

州によって起こる災害が異なっているオーストラリアでは、州のことは州で責任をとり、州のことを熟知しているNDRRAと州政府で、州民により良い的確な救援、支援をしている。

あわせて読みたい

「山火事が多いオーストラリアでの避難は自主性重視 公共よりコミュニティを頼る」の みんなの反応 6
  • 匿名さん 通報

    国が違えば、いろいろと対応も違うのは、当然ですよね❗日本は高齢者を多く抱え、他国と違うのも当たり前❗❗

    5
  • 匿名さん 通報

    いちいち命令されないと動けない我々より偉いと思う。それと「そこに危険を示す看板がなかった」っていうあほな言い方、もうやめないか。日本中10mおきに看板を立てたいか。

    4
  • 匿名さん 通報

    比べてどうする。

    1
  • 匿名さん 通報

    比べて学ぶ。

    1
  • 匿名さん 通報

    日本人を見たら生卵投げつけてゲラゲラ笑う民族を見習え、と。

    1
この記事にコメントする

\ みんなに教えてあげよう! /

新着トピックス

コネタニュースアクセスランキング

コネタランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

新着キーワード一覧

コネタとは?

B級グルメやネットで話題のネタを徹底リサーチ! 流行トレンドをおもしろい視点と大きな写真で毎日お届け。

その他のオリジナルニュース