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谷崎潤一郎の町の幻の羊羹「細雪」が本当の幻に

生誕の地の碑の上に羊羹「細雪」の看板が

東京都中央区の日本橋人形町は「細雪」「春琴抄」で知られる大作家・谷崎潤一郎の生まれ育った町。老いてからの谷崎潤一郎のスケベジジイっぷりが特に好きで、よくその作品を読む私は、文豪の足跡を追って人形町をウロウロしていた。

歩き回ってついにつきとめた「谷崎潤一郎生誕の地」。谷崎は明治19年にこの場所で生まれたとのこと。そう思って辺りを見渡せばなんだか感慨深いような…。そこで私は気になるものを発見した。「生誕の地」の案内板がたっているその上、隣の建物の壁面に取り付けられた看板である。「幻の羊羹 細雪」。

谷先潤一郎生誕の地で「細雪」!これは何かゆかりがありそう。しかも「幻の羊羹」と書かれては黙っているわけにいかない。実は羊羹がちょっと苦手な私だが、ここは一つ思い切って食べてみようではないか。

というわけで「幻の羊羹」が売れらている「湖月」というお店を探すのだが、近くにそれらしきものが見当たらない。看板のつけられていた建物の裏に回ると「湖月」という表札はかかっているのだが、事務所なのか、実際に羊羹を販売しているような様子ではない。

こうなるともう後には引けず、タウンページで電話番号を調べ、電話してみることにした。しばらくして電話口に出られたのは湖月のご主人の奥様だった。声から勝手に想像するに、とても上品な老婦人といった感じの奥様、私の質問に優しく答えてくれた。それによれば、残念なことにご主人が亡くなられたため、現在では「湖月」はお店を閉めてしまったのだという。幻の羊羹「細雪」のことをたずねると「谷崎潤一郎にちなんで作ったんです。なかなか評判がよくて有名人の方が買いにこられたりしたんですよー」とのこと。おいしかったんだろうな、「細雪」。「(羊羹の)あの看板だけね、外さずに残ってるんです」と奥様。

本当に「幻」になってしまった羊羹「細雪」。口にできないのがなんとも悔しいが、もし「谷崎潤一郎生誕の地」を訪れた際には、その看板にぜひご注目いただきたい。(スズキナオ)

「谷崎潤一郎生誕の地」
中央区日本橋人形町1−7−10(地図

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2005年1月10日 00時00分

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