『ガキの使いSP』の“かっちかちのパン”を作る
コッペパンを冷蔵庫に、ベランダに、暗箱に放置。「かっちかちのパン」はなかなかできません。
先日放送された『ガキの使いSP 笑ってはいけない高校』のなかで、妙に細かいリアルな学校アイテムに、ドキドキしてしまった。
それは、山崎邦正の机の中から出てきた「かっちかちのパン」。


給食のパンを残して持ち帰らず、後日、掃除中に机を運ぶときなどに、かっちかちになったものが転がり出てくる……そんなヤツ、小学生くらいの頃は、どのクラスにも2〜3人はいたように思う。食べ物を粗末にするのはもちろんいけないが、それにしても、あれだけ「かっちかち」になるのは、どれくらい置き忘れたものなのか。私自身はたいてい全部平らげてたので経験ないのだが、ふと懐かしくなり、再現してみることにした(お父さんお母さん、給食のおばさん、ごめんなさい)。

用意したのは、お約束のコッペパン。カビを生やさず、美しく“かっちかち”にするために、冷蔵庫、ベランダ、暗箱の中に、それぞれ1つずつ入れて放置した。

初日。
表面がカサカサするだけで、ほとんど変化がない。1日くらい置き忘れても、案外平気らしい。
翌日、冷蔵庫の中とベランダのパンがかなり乾いてきた。だが、棚などに接地している部分はかなりウェットで、「かっちかち」には程遠い。「かち」程度といったところか。暗箱の中のパンは、「かち」にも到達していない。


翌々日。冷蔵庫バージョンとベランダバージョンは、かなりイイ感じだが、やはり底面だけがややしっとり感を保っている。暗箱はまだまだの湿り気だ。やっぱり、いかに水分をキレイにとばすか、がポイントなのかもしれない。

4日目。とうとう冷蔵庫とベランダに放置した2つが見事、「かっちかちのパン」として完成。
カビは皆無で、シワもほとんどなく、ツヤもあって、どこか気品すら感じられる。
だが、暗箱のパンは、やはり湿ったままで、箱の底には、ちょっぴり油染みのようなものもできていた。危険を感じたので、ここでゲームオーバー。

考えてみると、「机の中に置き忘れる」状況は、風通しの悪さ、温度などからいって、この暗箱がいちばん近いのではないだろうか。学校の思い出の「かっちかちのパン」は、本当は少なくとも3日間以上、置き忘れていたものだったのではないかと思われる。
3日間以上ですよ? 教科書やノートをちゃんと持ち帰る良い子なら、まずありえない日数である。


というわけで、「かっちかちのパン」、良い子は絶対マネしないでくださいね(歯が立たないほどのかっちかちパンは、お料理に使って美味しくいただきました←これもマネしないように)。
(田幸和歌子)