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ついに出た! クマムシ好き必読の書

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(写真上から)これがクマムシのぬいぐるみ。岩波書店が実施している読者アンケートに答えた方のなかから抽選で5名にこのぬいぐるみをプレゼントとのこと(2006年10月31日まで)。
『クマムシ?! 小さな怪物』。クマムシファン垂涎モノの1冊

150度の高温でもマイナス270度の超低温でも死なない生物がいるのをご存知だろうか。
そう、知る人ぞ知るクマムシである。クマムシは体長わずか1ミリ以下というちっちゃな生物。「クマムシ」と名前に「クマ」と「ムシ」がついているが、クマでもなければムシでもない「緩歩(かんぽ)動物」と呼ばれるめちゃ乾燥に強い生物なのだ。体から水分が失われ、乾燥すると「樽(たる)」というカチンコチンに干からびた状態になるが、水を与えられると元に戻って動き出すのである。

不思議な生態がフジテレビの「トリビアの泉」やベストセラー『へんないきもの』(バジリコ刊)で紹介され、食玩にもなってしまった、という生物の専門家以外にコアなファンを持つちょっと変な生物。
そのクマムシファン垂涎のクマムシ本『クマムシ?! 小さな怪物』(鈴木忠著 岩波科学ライブラリー)がこの夏、岩波書店から出版された。なぜ垂涎かというと、実は今までコアなファンが多いにも関わらず、クマムシだけについて書かれた日本語の本というのはなかったのである。

クマムシの魅力はちっちゃいくせにその姿がクマに似てとても愛くるしいということと、過酷な条件下でも生きてゆけること、さらには120年前のコケの標本から生き返った、など色々な不死身伝説があることだ。
この『クマムシ?! 小さな怪物』は岩波科学ライブラリーシリーズで科学書となっているが、一般の人にもとても読みやすいつくりになっている。
どうやって息をするのか、クマムシを飼いたい!、成長の記録と寿命、水を加えて三分待てば……、電子レンジでチン、といった目次を見ただけで、もう、クマムシの世界に引き込まれてしまう。

この本の企画、編集を手がけた岩波書店・自然科学書編集部の塩田さんに出版までのいきさつを伺ってみた。
「何年か前からクマムシの存在が気になっていたんです。実際に自分でも調べてみたんですが、ネットで検索しても『死なない生物』とかウソっぽい話とかが多くて、ちゃんとした文献が出てないことがわかったんです。それで、文献がないのなら、これは是非1冊作ってみたい! と思ったわけです」

実は、私も10年ほど前に「極限に生きる生物」というのを調べている時にクマムシの存在を知り、その頃から「すごいな、こいつら」と密かに尊敬していたクチ。もう読まずにはいられません。
昆虫変態が専門だったという著者の鈴木忠さんもクマムシの世界にはまってしまった一人。この本はクマムシへの愛が詰まった1冊になっているのだそうです。

さらに、岩波書店の塩田さんはクマムシの人気ぶりについても語ってくれた。
「クマムシは分子生物学でも今注目されている生物ですし、それにアート系の人々にも人気なんです。プラモデルが好き、というような人の中にも結構コアなファンがいるんですよ。あと、コケの中などに住んでいるので採取も簡単です。身近に観察できる生物なので、理科の教材としても注目されています。乾燥状態になると、何日か保存もできるのでクマムシは授業などには使いやすいようです」

岩波書店では2006年10月31日まで抽選で5名にクマムシのぬいぐるみが当たるという『クマムシ?! 小さな怪物』読者アンケートを実施中。
またウェブサイトでクマムシが乾燥から樽化、そして蘇生するというアニメーションや、歩くクマムシの画像が公開されている。アンケートプレゼントのぬいぐるみといい、ウェブサイトといい、スゴすぎます、岩波書店さん。クマムシファンならずとも感動すること間違いなしです。興味のある方は是非! ご覧あれ。
(こや)

2006年8月24日 00時00分

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