誰もが食べることを夢見たであろう“あの肉”。骨についた肉の塊にかじりつくと、食べ跡に残る大きな歯型。マンガや映画などの肉を食べるシーンで“あの肉”が登場するたびに、私たちの食欲を刺激してきた。なんと、そんな“あの肉”を買えるお店が阿佐ヶ谷にあるらしい。果たしてそれは夢か現実か……。
お話を伺ったのは、阿佐ヶ谷南にある肉屋「吉沢商店」さん。やや緊張気味で本題を切り出してみる。
「すいません、マンガで見るような“あの肉”があると聞いたのですが?」
「あるよ。“あの肉”のことでしょ?」
「本当ですか、嬉しいです。“あの肉”って何ていう商品名なんですか?」
「だから“あの肉”だよ」
「……」
確かに“あの肉”はあった。
そもそもこの「あの肉」。ご主人がマンガや映画などで“あの肉”を見て「うまそうだなぁ……」と感じて作ったのがきっかけ。ただしかし、ご主人の「あの肉」にかける情熱は計り知れず、かぶりついた時に歯型がつくようにとソーセージを選択し、そのソーセージを学ぶためにドイツまで修行に行ったそう。
人気商品、そして受注生産ゆえに、購入したい方はぜひ早めに予約をとのこと。特にこれから年末のパーティーシーズンになると、かなりの注文が殺到するそうなので3週間待ちぐらいは当たり前になるとか。
気になる「あの肉」のお値段は、2625円。こんな安価で原始体験が楽しめるとなれば、間違いなく“買い”ですね。
「吉沢商店」さんが生み出した最強のコミック食材「あの肉」。これにはソーセージだけでなく、たくさんの夢とロマンが詰まっている。
(木南広明)