そんな私のジジイぶりを矯正してくれるような本が話題を読んでいる。それが、“ギャル社長”として有名な藤田志穂さんが代表を務める「シホ有限会社G-Revo」監修の『渋谷語事典 2008』である。
今年の8月1日に発売されたこの本、内容は渋谷の若者が日常使用している流行語を、使用例やシチュエーションなどと合わせて紹介している。
この『渋谷語事典』、編集は平均年齢28歳の「渋谷語制作委員会」が実際に渋谷に訪れ、女子高生を中心に調査して制作。
この本について、「シホ有限会社G-Revo」の広報担当にお伺いしてみた。
「この本を作ったきっかけは、ある出版社から“ギャルの間で流行っている言葉を出版しましょう”というお話を頂き、“じゃあギャルたちが使っている言葉と合わせて、彼女らが今夢中になっている人、物、事をまとめたものを作ってしまおう!”と制作しました」とのこと。
この本の制作過程では、リアルにギャルの子たちに意見を聞いている。インターネットサイト「GRP」(平均年齢17.2歳のギャル会員に特化したランキング&クエスチョンサイト)で約15000人からのギャルからアンケートを実施。また、実際にギャルの座談会を開き、どういう事に興味を持ち、どういう言葉を使っているのかを調べている。無責任な作りっぱなしの書籍とは一線を画した本なのだ。
早速、この本を入手。
いきなり飛び込んできた「ウーロン茶」の文字。「普通の言葉だろ!」と思ったのも束の間、意味の欄には「ウザいロン毛茶髪野郎」と書いてある。
「この前ファミレス行ったら、隣の席がウーロン茶でさ」って、この会話、ギャルの間では我々とは全く違う意味になる(笑)。ご丁寧に、関連語の欄には「烏龍茶」が紹介されており、こちらは皆さんご存知の意味。
しかし、この本、相当面白い!
他にも、いくつか紹介してみると、「ED」とは「ええ度胸しとる」の意味。「ギャルが男の人を“ED”っていうときは、かなりホメ言葉!」らしい。
他には「らいがん」。これは「来世がんばる」の意味。ひと口メモでは「なかなか思い通りにならないのが世の中というもの。“来世がんばる”→“らいがん”と表すことで適当に力をぬいて、ゆる~くマイペースな自分をヨシとしよう!」と、力強いアドバイス!
あとは「萌死(もえしに)」に代表される「ネオ漢字」なんてのもある。
たとえば「永眠」。
この渋谷語事典をもとに、最新のリアル流行語の認知度調査(流行語テスト)を行っているらしく、結果は、10代の平均点が76点、30代の平均点が44点、50代以上の平均点が24点という結果に。30代では、意外にも平均点が高く、「テレビで聞いた」や「娘が使用している」など、流行に敏感になっている人が多く見受けられた結果になったという。
また、この本はギャルの間で流行っている言葉についての解説だけをしている訳ではない。渋谷という文化のみにピンポイントに焦点を当て、「渋谷に来るのを100倍楽しくしたい」をコンセプトにした本作りがなされている。
渋谷の流行発信スポット、「渋谷109」を深く解説した「渋谷109ヒストリー」では開業のきっかけ、歴史、ブランドなどについてを詳しく説明。
渋谷で活躍しているモデルを紹介している「渋谷ネ申モデル PERFECT FILE」では、ギャルたちのカリスマモデル9人に登場してもらい、渋谷の魅力や、オススメスポットなどを語ってもらっている。
現役ギャル漫画家の浜田ブリトニーが、渋谷のギャルについて描いたマンガも掲載。
「現役渋谷ギャル鬼アツ座談会」では、現役ギャルたちが、自分たちの本音を開けっぴろげに語っている。「ペラい男のギャップに、マジ萌死にって感じ」なんて意見もあります(笑)。
この『渋谷語事典 2008』、実は既にかなりの話題になっており、『めざましテレビ』(フジテレビ)、『スッキリ』(日テレ)、『はなまるマーケット』(日テレ)、『産経新聞』、『東京スポーツ』などで取り上げられている。
この本を読めば、いくらか若者への対応が可能になるだろうか? 何もしなければジリ貧だろうか? ていうか、KO(キモイおじさん)のままだろうか? 興味のある方は、是非!
(寺西ジャジューカ)