人間ドックを受けたことがあるだろうか。丸一日かけて、体の隅々まで検査をしてくれる、あれだ。
最近は、病気は治療するものではなく、「予防」するものだ! という風潮が高まっており、体の悪いところを徹底的に調べる人間ドックが世界的に見直されているらしい。人間ドックは日本発祥のシステムだそうで、「ニンゲンドック」を世界共通語にしよう! なんて動きもある、ナイスなシステムである。

とはいえ、人間ドックはあくまでも検査。いったいどんなことをされるのかしら……という不安もあり、行ってみよう! と決意するにはちょいと勇気が必要だ。そんな人間ドックを、ちょっと楽しくするかもしれないサービスが出現したことを聞きつけた。サービスを企画する、JTBヘルスツーリズム研究所の佐久間氏に話を聞いてみた。


「東京都港区にある病院で人間ドックを受診した後、東京タワーが一望できる都内のホテルで天然温泉やおいしい夕食を楽しんでいただく、一泊二日の旅行ツアーを企画しています」と佐久間氏。つまり、人間ドックを受診するついでに、東京旅行を楽しんでしまおうというものだ。

しかし、なぜこんなサービスが誕生したのか? 1泊2日で行う人間ドックは珍しくなく、検診を受ける虎の門病院でも、以前から人間ドックと宿泊をセットにしたプランを展開していた。これが好評だったらしく、本格的に旅行感覚で楽しめる企画として、販売することにしたのだそうだ。

検診を受けるのは、東京都港区にある虎の門病院。人間ドックは本格的なもので、高度な技術を身に付けた専門スタッフが対応する。
また通常の人間ドック以外にも、「脳ドック」、「乳癌検診」、「婦人科検診」、「肺がん検査」などをオプションで受診できるらしい。

普通なら、検査が終わるとすぐに解散、帰宅、ということになるのだが、このプランはここからが本番。検査後は都心のホテルに移動してくつろぐことになるのだが、都心のホテルなのに、天然温泉を利用できるらしい。そしてご飯は、「宮城県気仙沼産のコラーゲンたっぷりのフカヒレをふんだんに利用した中華料理や、京野菜や加賀野菜を使用した身体に優しい日本料理などを楽しめます(佐久間氏)」とのこと。検査後だけに、気兼ねなくお腹いっぱい食べられそうである。

佐久間氏いわく、特に地方にお住まいの50歳~60歳の夫婦におすすめとのこと。
夫婦で参加すると、専用の待合室を利用できたり、窓から東京タワーが見える部屋に泊まれたりなど、ちょっと嬉しいオプションサービスが受けられるかもとのこと。ちなみに基本料金は、1名1室で15万6400円、2名1室だと14万4750円。通常の宿泊型の人間ドックの相場が大体7万円~15万円だから、割高なほうになるが、天然温泉+料理によるプラスアルファが加算されていると見れば良いだろう。ご両親へのサプライズプレゼントにいいかも。もちろん自分で参加するのも、アリだと思います。いずれにせよ、自分が受けたい検査項目を受診できるかは事前に調べてくださいね。


年の初めに、快適な「人間ドックタイム」を満喫してみては?
(珍満軒/studio woofoo)