雨後のタケノコのように、日々現れては消えるお笑い芸人たち。今や10年続けても、まだ若手と言われる世界である。
ハンパない競争率。
そんな芸人たちの強力な武器のひとつである“ギャグ”。一世を風靡した芸人が開発したギャグには、やはり秀逸なものが多い。
古くは、私が敬愛するビートたけしの「コマネチ!」。最近(?)は、「そんなの関係ねえ~」や、「ルネッサ~ンス!」などが思いつくだろうか。

そして、“ギャグのデパート”とも言える吉本芸人たちのギャグをしながら進めなければいけないジェンガが発売されている。
それは、株式会社トミーダイレクトから登場した『よしもとギャグジェンガ』。

「ジェンガ」は1984年にイギリスで発売されて以来、世界中で愛され続けているバランスゲーム。ルールは、積まれたブロックタワーの中から順番に1本ずつブロックを抜き取って一番上に乗せていき、最初にタワーを崩してしまった人が負け。

そして今回、吉本興業の協力を得て商品化された『よしもとギャグジェンガ』は51本の木製ブロックに所属芸人51人の芸名とギャグが刻印されている。
そのブロックを1本ずつ順番に抜き取り乗せていくのだが、このゲームはそれだけで済まされない。一番上に乗せる時、ブロックに書かれているギャグを披露しながら積み上げなければならないのだ。


世の中を明るくさせるようなゲームである。しかし、どうしてこんな突拍子もないジェンガを作ったのか? 発売元の株式会社トミーダイレクトに聞いてみた。
「ジェンガは今年で25周年を迎え、記念商品を発売しようという企画の中で生まれました。すでに第一弾の商品は発売され、第二段が吉本さんとのコラボです。企画を立案した昨年夏はお笑いが熱く、また吉本さんの歴代のギャグも素晴らしく、それらを集めた商品があったら面白いかも?! ということから始まりました」

ブロックに書かれているギャグは、西川きよしのような大御所からジョイマンといった若手までバランスの取れた選定で、世代を問わず楽しめるようになっている。
実際に書かれているギャグは、横山やすしの「メガネ! メガネ!」。
ジョイマン・高木の「まことにすいまメ~ン!」。世界のナベアツの「オモロー!」。タカアンドトシの「欧米か!」など。

ブロックを乗せながら「欧米か!」とか言わなければならないのだ。これは恥ずかしい。
しかし、それらを披露することによって得られる“恥ずかしさ”や“懐かしさ”といった感覚が、よりゲームを盛り上げるのだろう。


この『よしもとギャグジェンガ』は5月28日発売予定で、価格は2,625円(税込み)。

恥ずかしながらギャグをされると、見てるコッチが恥ずかしくなってしまう。コツは、思い切ってやることだろうか。胸を張って「オモロー!」とオススメしたい。
(寺西ジャジューカ)