若い若いと思っていても、光陰矢のごとし。あっという間に生活習慣病を気にしないとヤバい年齢(31歳)に突入してしまった自分。
腰痛を抱えていたり、視力も落ちたり、「まだ若い」だなんてスカしていられない。

でも実は数年間、健康診断を受けていないんです。会社組織に属している訳でもなく、自主的に人間ドックを受けるほどマメな性格もしていない。

こんな風に、健康診断を億劫に思っている自営業者やフリーターにオススメの健康診断が話題を呼んでいる。それはケアプロ株式会社が実施している「ワンコイン健診」。
これは、「血糖値」、「総コレステロール」、「中性脂肪」、「身長/体重/BMI/血圧/骨密度」を気軽に検査することができるサービスで、価格は各500円。
その名の通りワンコイン! また4つの検査をセットで受診すると、価格は割安の1,500円となる。

これは利用せねばと、店舗の場所を調べてみた。すると、どうやら出店場所は東京都中野区。それも、サブカルの聖地「中野ブロードウェイ」の中にあるという。買い物や散策ついでに、サクっと健診を受けて自分のカラダをチェックすることができるのだ。

ますます気に入った! 早速、中野ブロードウェイ1階にある「ケアプロ中野店」にお伺いした。

目に入ったのは、堅苦しさの全くない雰囲気のカウンター。「ここでいいのか?」と思ったのだが、店内には確かに“ケアプロ”と書かれている。
すると、「こんにちは~」と気軽に話しかけてくれる男性が一人。この方が、ケアプロ株式会社の代表である川添高志さんであった。

ヨシ、ここでいよいよ約10年ぶり(大学卒業以来)の健康診断だ。でも、もし何かが体を蝕んでいたらどうしよう……。


自分の年齢を伝えて、まずは血糖値の検査。利き手とは逆の手を差し出し、血を検査してもらうと「ちょっと(数値が)高いですね」。マジか! でも、もったいぶらないで言ってくれるので、冷静に受け止められる。
続いては、血圧の検査。「これは標準ですね」と言われ、一安心。そんなに悪い部分だらけの体だと困ってしまうのだ。

次は骨密度の検査。すると「おっ、いいですね! 標準よりいいです。骨太ですねぇ」と言われ、「あ~、ヨカッタです~(笑)」とデレ~っとしてしまう。自分も全く知らなかった長所が判明して誇らしげな気分に。
最後に身長・体重を検査して終了。計8分ほどという、あっという間の出来事だった。


そして、川添さんからアドバイスを受ける。
「血糖値だけですね。血圧も標準だし、骨密度は標準よりいいし、痩せていらっしゃるし」
そこで血糖値を下げるにはどうしたらいいか対策を仰ぐと、
「間食と運動ですよね。あと、寝る2時間前に食事を摂らないことです」
もう、思い当たるフシがあり過ぎなんです。当たり前と言えば当たり前のアドバイスなのだろうが、こういう機会がないと自身のこととして受け止められなかった。

帰り際には「検査結果管理カード」というのがもらえる。
これに「血糖値」、「総コレステロール」、「中性脂肪」の数値を記録。リピーターとして来店すると検査結果が毎回記録され、自分の健康状態が前進しているのか後退しているのかが一目瞭然となる。
また、自分のメールアドレスを伝えて、後から診断結果の詳細を送ってくれるというサービスもあり、至れり尽くせり。

この「ワンコイン健診」がスタートしたのは昨年の11月。メディアで今まで何度か取り上げられており、人気ぶりは上々。店舗は正午開店で私は午後1時に到着したのだが、その前に既に2組が来店していたとのこと。また、私が検査を受けているときも、順番待ちの男性が1名いらっしゃった。
その方にお話をお伺いすると「テレビで観て、“いいな”と思って来ました」とのこと。この方もフリーでお仕事をされているそうで、この店は幅広く受け入れられている模様。実際、毎日20名ほどの方が検査に訪れているそうだ。

このサービスを始めたきっかけを川添さんにお伺いしてみた。
「以前、東大病院の看護師をしていたのですが、“気が付いたら病気になっていた”患者さんが多かったんです。健康診断を受けていたら早期発見できたケースがすごく多くて。でもフリーターや主婦、自営業者には会社が行う定期健診の機会もなく、住民検診は予約が面倒というのがあるみたいです。そんな現状を打破するには、どういうサービスがいいか考え、安くて早くて手軽にワンコインで行える健康診断を考案。そのアイデアを患者さんに話したら『いいね』、『是非、やってくれ!』という声が多かったので、実現に至りました」
実は川添さんは26歳とお若く、このサービスを思いついたのは24歳の頃というから驚き! 優秀な人は、若い頃からスゴい。

思うに、出店した場所も絶妙だ。マンガやCD、その他雑貨を目当てに散策しつつ、ついでに健康診断できるのだから、お手軽この上ない。
本当に、便利な世の中になったものだ。こんな時代に生まれてよかった。
(寺西ジャジューカ)