ここ数年は、すっかりエアコンオンリーで冬を越しているのだが、本当は“こたつ”が何よりなのだ。いったん入ると永遠に出たくなくなる、あの極楽空間。
そんな愛すべき“こたつ”を、我らの味方・渋谷ロフトが大々的に展開しているとの情報をキャッチ。早速、様子を見に行ってきた。
店内のエスカレーターで4階に到着すると、すぐ目の前に「ドカン!」と繰り広げられる、“こたつたちの世界”。このスペースを、こたつ特設売り場「こたつマーケット」と呼ぶ。
こたつの専門スペースって、ありそうでなかなか無かった気がする。そこで、担当者に「こたつマーケット」開設のきっかけをお伺いした。
「数年前は、2~3個ほどのこたつしか揃えていませんでした。定番の形が少しあったくらいだったんです。
この「こたつマーケット」が展開されるようになったのは3~4年前から。毎年9月中旬から下旬にかけて「こたつマーケット」が展開され始めるので、9月に入った時点で「いつから始まりますか?」という質問がお客様から多く寄せられるとのこと。
今年は9月26日から開設されており、少なくとも今年いっぱいは展開される予定。今年の冬は冷えそうなので、展開期間は延びるかもしれない。
また、売れ行きのピークは、もうチョイ先の11月辺りになる。
そんな、人気の専用売り場だけに、お客さんの声をダイレクトにメーカーに届ける務めも果たしている。特に例年、「小さいのが欲しい」という要望が多いので、その声をそのままメーカーに伝え、可愛いこたつがたくさん出来上がった。もちろん、この売り場にも小型のこたつを数多く展開。こういったこたつは、なかなか他所では販売していないらしい。今年はこたつ・布団、合わせて約100種類の商品が揃えられているとのこと。
そこで“人気のこたつ”、“オススメのこたつ”はどれか教えていただいた。
1番人気は、『ちゃぶ丸』(24,800円)。ちゃぶ台の形をしたこたつで、こういった定番の型がやはり一番売れるらしい。
そして、オススメのこたつが『エルテ750』(29,799円)。引き出しがついた“こたつテーブル”で、こたつ布団を外すと、まるで西洋家具みたい。昨年から取り扱っている商品である。
また、数多く揃えた布団カバーたちが面白い。カラフルでポップな水玉柄やハートの柄などが展開されているのだが、今季出足が最も好調なのは“アニマル柄”。今年から扱われている商品で、特に人気は『カルプ』(7,140円)と『ゼブラ』(7,140円)。
これらのこたつを自宅に備えれば、部屋全体がポップな空間に。古くて和風のイメージがあった“こたつ”だが、今やそれだけだと思ったら大間違いなのだ。
売り場には小さめのこたつだけでなく、通常サイズのこたつも数多く展開。幅広い希望に対応する。
ちなみに、売り場に訪れるお客さんの多くは10代後半から20代にかけての若者たち。「カップルで買ってもらいたい物が多いです」(担当者)とのことで、実際楽しそうに商品を見ている男女の姿も多い。
売り場は本物の座敷のようにこたつが置かれたスペースもあり、ここに実際に座ってしっくりいくか試してみてもよい。
家具を取り扱っているロフトならば、他の店舗でもこたつ売り場は展開されているようだが、ここまで大々的にやっているのは渋谷ロフトのみらしい。
ここで展開されている商品は、オフシーズンでもテーブルに使えたり、利便性を意識した物で揃えられている。機能性とオシャレさを兼ね備えた商品展開が、この売り場の強みだ。
近年、記憶に新しい“長靴”のように、定番の物がリニューアルされて流行の最先端に躍り出る。そんなケースを今までたくさん見てきた。“こたつ”にも、そんな追い風を感じないだろうか。
(寺西ジャジューカ)