すごいたい焼きを見つけました。説明によると、ヒレのところを押すと、黒いモノ(「ウ」ではありません、「ア」ンコです)がとび出るうえに、なんとセクシーな声で「あんあん」としゃべるのだという。
筆者はこの説明を読んだ後、「あんあん言わせてみたい」という気持ちをどうしても抑えきれなくなったので、早速手に入れて試すことにした。

「あんあん」と言うのは、『はみ「あん」たい焼き』(エポック社製、ストラップヤネクスト販売)。「あんこ」(ノーマルボイス)、「抹茶あんこ」(ツンデレボイス)、「カスタード」(幼いボイス)、「しろあん」(セクシーボイス)の4種類があり、それぞれ声の特徴やしゃべる内容が少しずつちがう。
ちなみに、声はボーカロイド「初音ミク」を担当した藤田咲さん。豊富なボイスのバリエーションといい、藤田さんの起用といい、かなり声にこだわりをもった製品だ。

4種類とも「あん」と発声するのだが、「あんこ」は元気よくノーマルにしゃべるのに対して、「抹茶あんこ」は「あ~ん」と怒ったように、「カスタード」は子犬が吠える感じ、そして「しろあん」は女性が気持ちいいときに思わず出る声に似ている。

さらに、押し続けるとシークレットボイスが出てくる。たとえば、「むにむにむに~」「おめでた~い」「甘くなんかないぞ」「はみ出ちゃった」など。お気に入りのシークレットボイスを聴きたいために、時間の経つのも忘れ、睡眠時間を減らしてまでも熱く連打してしまうこともあるので要注意!?

4種類の「あん」を順番に聴いていて、「声って素晴らしいなぁ。だって聴いているだけでこんなに気持ちよくなれるんだから」とそう心の中でつぶやく自分がいた。仕事のことは忘れて、「あぁこのままずっと『あんあん』させていたい」と思ってしまった。
単純な言葉の繰り返しでありながら、思わず引き込まれてしまうのは、やはり藤田さんの声の演技力の凄さであろう。


他方、押すたびに出てくるアンコは柔らかくてネバネバしており、触るとちょっと冷たくて気持ちいい。アンコが出たり入ったりするのを見ているだけでも、意味もなく気分が明るくなってしまう。私ってもしかしてとっても単純な人間なのだろうか。

「サウンド触感」をお手軽に楽しみたいなら、『はみ「あん」たい焼き』はおすすめ二重丸。ひとりで遊ぶだけでなく、友達といっしょに使っても盛り上がりそうですよ。ストレス解消に、場を盛り上げるために思う存分、「あんあん」言わせてみてください。

(羽石竜示)