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忘れ去られた「平和の村」 ベルリン・オリンピック村跡地に行ってみた

忘れ去られた「平和の村」 ベルリン・オリンピック村跡地に行ってみた
五輪期間中に食堂として使われ、第二次大戦中は野戦病院として使用した建物

ベルリン中央駅から西へ30分。電車がブランデンブルク州にあるエルスタル駅に到着した。閑散とした同駅からさらに20分ほど歩くと、82年前にナチス政権が「平和の村」として演出した場所が見えてくる。ここは、ベルリンオリンピックのために建設された、かつてのオリンピック村だ。

同オリンピック村跡地は、一見するとただのさびれた運動公園。「オリンピック選手村」の華やかさは少しも残っていない。グラウンドの芝生は暑さでところどころが枯れており、サッカーゴールはさびている。加えて、敷地内に人の姿は見当たらない。よく見なければ、ここがオリンピック村跡地かどうかも分からないほどに寂しい雰囲気だ。

現在、跡地の一部はツアーガイド付きで一般に公開されている。筆者がこの見学ツアーを利用して同地を訪れたのは7月下旬。見学ツアーは敷地の内側を一周するコースだった。スタート地点横の体育館から始まり、プール、宿舎、食堂、トレーニングルームのあった建物を周り、人工湖の跡地で終わる。どの場所も手入れが行き届いているが、水のないプールや人のいない宿舎に五輪当時の活気はない。

かつてここには見せかけの平和があった。
忘れ去られた「平和の村」 ベルリン・オリンピック村跡地に行ってみた
村内に作られたプール


ナチスのプロパガンダとしてのオリンピック村


1936年、ナチス政権はプロパガンダの一環として、同オリンピック村の建設に取り掛かった。当時は最先端の施設だった。国民啓蒙・宣伝相のヨーゼフ・ゲッペルスは建設中の同施設を視察し、「豪華な施設。強力に工事が進められている」と日記に書き残している。
忘れ去られた「平和の村」 ベルリン・オリンピック村跡地に行ってみた
村内にある体育館

同政権の目論見は、オリンピック村で選手を手厚くもてなし、「ドイツは友好的で平和な国」という印象を与えること。「社会に影響力のある五輪選手が故郷でドイツの平和な印象を広めてくれれば、国際社会からの自国に対する監視をかわせる」とナチスは考えたのだ。

ナチスの思惑通り、49カ国から集まった約4000人の男性アスリートは、ドイツの技術を集結してつくった選手村を堪能した。例えば、人口湖とその横に作られた屋外サウナ(1980年代に取り壊されている)。この湖にはベルリン動物園から水辺の生き物や鳥が連れてこられ、理想の自然が再現された。また、日本の要望で敷地内には蒸し風呂も作られた。これらの施設で選手たちは自由時間を楽しんだ。
忘れ去られた「平和の村」 ベルリン・オリンピック村跡地に行ってみた
人工湖とサウナの跡

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「忘れ去られた「平和の村」 ベルリン・オリンピック村跡地に行ってみた」の みんなの反応 11
  • 匿名さん 通報

    20:12 日本政府は何時よその国民を劣等民族で殺してもよいと宣伝したのだろう? 匿名だからといって無責任な発言だよなぁ

    6
  • 匿名さん 通報

    国力が落ちてくると国民は「我が国が世界一!」と言いたがる。自国民を優秀だと主張するために隣国のポーランド人を「劣等民族」で殺して良いと宣伝もした。今の日本とそっくり。

    5
  • 匿名さん 通報

    詐欺的手法で誘致に成功した東京オリンピックもある意味虚構なわけで・・・

    5
  • 匿名さん 通報

    2018/10/05 20:12 なるほど。確かにお隣に何でも自分たちが起源だって主張する残念な国がいますね。今の日本はポーランドそっくりってことか。

    3
  • 匿名さん 通報

    民度の低い国民は「我が国が世界一!」と言いたがる。自国民を優秀だと主張するために隣国のチベット、ウイグル、モンゴルを侵略し虐殺。今のチウゴクとそっくり。

    3
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