ゴム足の一般的な役割は何か。メーカーに確かめてみた。すると、
「衝撃吸収、滑り止め、放熱効果だ」という。ほかに振動の吸収効果もある。ゴムだから衝撃吸収や滑り止めの役割を果たすのは誰でも納得するだろう。しかし、放熱は、ちょっと説明を要する。
ゴム足を付けるとパソコン本体と設置面に隙間ができる。それによって通気性が良くなり、放熱効果があるというわけだ。だが、ノートPCのゴム足はデスクトップPCのそれと違い、とても小さくて薄い。なので、隙間といってもほとんどないように見える。
衝撃吸収についても同様、こんな小さいゴムで十分に役割を果たしているのだろうか。
「ノートPCとデスクトップPCでは筐体の重量が異なるため、ゴム足のサイズや数量が異なるのです」(大手メーカー)との説明。
なるほど確かに、ネットブックや超小型ノートPCのゴム足がデスクトップPCのそれより小さいというのは道理かも知れない。とはいえ、ノートPCは一般的にデスクトップPCよりデータ処理能力が劣る分、軽くて小さいのだが、一部のモデルを除いて衝撃には決して強くない。中でも、データを記憶するハードディスクがとくに衝撃に弱い。
小さくて薄いゴム足はどうしても衝撃吸収や放熱の能力は低い。筆者としては、ノートPCを衝撃からプロテクトしたいユーザーには、デスクトップ用のゴム足を付けることをお勧めする(PCショップに売っています)。
長年使用した結果、大量のデータ(その中には大事な想い出も入っているだろう)が詰ったノートPC。そのデータが突然消失しないためにも、ゴム足が磨り減っていないかどうか確認してみては。
(羽石竜示)