衣替えの時季を迎えたかと思ったら、全国的に梅雨入り。重苦しい空模様のなかで、中高生の夏服は一足先に爽やかさを感じさせてくれている。
ところで、女子の夏服といえば、白いセーラー服か、白い半袖ブラウスにプリーツスカートなどが定番だが、自分の出身地・長野ではかつて、夏は「白いYシャツ+スラックス」、冬にいたっては「白いYシャツ+セーラー服+スラックス」が当たり前だった(地域により異なる)。
2008年には、札幌市の中学校で、夏以外の女子の制服をスラックスに統一したというニュースが話題になり、「全国初のスラックスの完全義務化」と言われていたが、長野出身者のなかには「あれ? ずっとスラックスだったけどな……」と不思議に思った人もいたはずだ。
今は関東などでも、冷え対策などの観点から、女子もスラックスを選択できる学校は増えているようだが、長野ではスラックスが当たり前という学校は多かったはず。
特に自分の通っていた中学校の場合、修学旅行のときにのみ「他県の人にバカにされるといけないから」という理由で、「セーラー服の胸当て支給+Yシャツ免除+スカート着用可」というルールができ、続いて修学旅行以降に「スカートも着用可」が本格導入されたという経緯があった。
こんな話をしても、他県出身者には「ネタでしょ?」と言われ、なかなか信じてもらえないのだが、『さよなら、クロ』など、長野県が舞台となっている映画にはときどき「スラックス女子」が登場している。
では、なぜ「スラックス」だったのだろうか。
ある教員はこう話す。
「長野県は寒いので、もともとスラックスが当たり前でしたよね。また、セーラー服の下にYシャツを着るのは、衛生面からだったと聞きます」
また、別の長野県の教育関係者は言う。
「制服に関しては、市町村管轄となっておりますが、基本的には学校の判断によって決まっているものです。確かに長野県内では、Yシャツとセーラー服、スラックスという制服が多くありましたが、『スラックスのみ』という学校は少ないのでは? 学校の実情はいろいろですが、スカートとスラックスの両方があったけれど、寒いので、どちらかというとスラックスのほうを多く穿いていたという学校が多いと思います」
ちなみに、長野県内では今もスラックスを女子が着用している学校はあるものの、昔とはやはり変わってきているのだという。
「スラックスは、防寒対策としてありますが、『スカートとブレザー』なども増えています。
その一方で、長野県の高校では制服を定めていない学校が多く、逆に「なんちゃって制服」を着てくる生徒が増えているという話題が、NHKニュースなどで取り上げられたこともあった。
なにかと独特な長野の制服事情。とはいえ、「女子中高生の制服で、スカートとスラックスを選択できる学校が少しずつ増えてきている」などと耳にすると、実は進んでいたのか? なんて気もしてきます。
(田幸和歌子)
ところで、女子の夏服といえば、白いセーラー服か、白い半袖ブラウスにプリーツスカートなどが定番だが、自分の出身地・長野ではかつて、夏は「白いYシャツ+スラックス」、冬にいたっては「白いYシャツ+セーラー服+スラックス」が当たり前だった(地域により異なる)。
2008年には、札幌市の中学校で、夏以外の女子の制服をスラックスに統一したというニュースが話題になり、「全国初のスラックスの完全義務化」と言われていたが、長野出身者のなかには「あれ? ずっとスラックスだったけどな……」と不思議に思った人もいたはずだ。
今は関東などでも、冷え対策などの観点から、女子もスラックスを選択できる学校は増えているようだが、長野ではスラックスが当たり前という学校は多かったはず。
特に自分の通っていた中学校の場合、修学旅行のときにのみ「他県の人にバカにされるといけないから」という理由で、「セーラー服の胸当て支給+Yシャツ免除+スカート着用可」というルールができ、続いて修学旅行以降に「スカートも着用可」が本格導入されたという経緯があった。
こんな話をしても、他県出身者には「ネタでしょ?」と言われ、なかなか信じてもらえないのだが、『さよなら、クロ』など、長野県が舞台となっている映画にはときどき「スラックス女子」が登場している。
では、なぜ「スラックス」だったのだろうか。
ある教員はこう話す。
「長野県は寒いので、もともとスラックスが当たり前でしたよね。また、セーラー服の下にYシャツを着るのは、衛生面からだったと聞きます」
また、別の長野県の教育関係者は言う。
「制服に関しては、市町村管轄となっておりますが、基本的には学校の判断によって決まっているものです。確かに長野県内では、Yシャツとセーラー服、スラックスという制服が多くありましたが、『スラックスのみ』という学校は少ないのでは? 学校の実情はいろいろですが、スカートとスラックスの両方があったけれど、寒いので、どちらかというとスラックスのほうを多く穿いていたという学校が多いと思います」
ちなみに、長野県内では今もスラックスを女子が着用している学校はあるものの、昔とはやはり変わってきているのだという。
「スラックスは、防寒対策としてありますが、『スカートとブレザー』なども増えています。
また、制服のないところもあります。ここ十年ほどは不況の影響であまりありませんが、その前はデザイナーズブランドの制服が作られたり、いろいろですよ」
その一方で、長野県の高校では制服を定めていない学校が多く、逆に「なんちゃって制服」を着てくる生徒が増えているという話題が、NHKニュースなどで取り上げられたこともあった。
なにかと独特な長野の制服事情。とはいえ、「女子中高生の制服で、スカートとスラックスを選択できる学校が少しずつ増えてきている」などと耳にすると、実は進んでいたのか? なんて気もしてきます。
(田幸和歌子)
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