私が死ぬまでにいつか挑戦したい(食べたい?)と思っているものの1つが、盛岡名物の“わんこそば”である。テレビなどで見る、あのスピードについていけるかどうか不安で、いまだに挑戦できずにいるのだった。

だが、そのわんこそばをイメージしたお菓子があると知り、それならばと取り寄せてみた。その名も「わんこそばまんじゅう」。
お椀の形をしたまんじゅうにスマイルマークを思わせる目と口が書かれており、とっても可愛い! よーく見ると頭の部分(お椀の中)に線が入っていて、おそばも再現しているのだ。

わんこそばまんじゅうの生みの親である、サトーフードの佐藤節郎社長に話を伺った。
「盛岡に来た観光客向けのお土産品としては『盛岡冷麺』が一番有名ですが、お菓子部門では、これといったものがないということで、全国版の『わんこそば』と『そばまんじゅう』を重ねて『わんこそばまんじゅう』というネ ーミングを考え、ワンコの形に笑顔の焼印を押したワンコちゃんのキャラクターにしました」

気になる味はどうか。
まんじゅうの皮はふんわりと柔らかいカステラ生地。
人形焼きにも似ているが、そばと黒糖の香ばしい風味が口いっぱいに広がる。そばは生地に練りこんでいたのか。甘さ控えめのつぶ餡も美味しく、これはついついおかわりしたくなる。

「そばまんじゅうは本来、むしまんじゅうですが、むしまんじゅうはお土産品としては賞味期限が短く、その為、カステラ生地にそば粉を入れたカステラまんじゅうにしました」

実はこのわんこそばまんじゅう、発売までに長い道のりがあった。企画したのは16年ほど前だが、当時は商標登録を試みたものの認められず、長らく商品化がかなわないままだった。2005年に再度商品登録にチャレンジし、商標登録に成功。
一昨年の1月に晴れて商品化が実現したという。
去年の1月には「お椀入り」が発売。こちらは発売当初から予定していたといい、社長の長年の夢が実現した自信作になる。お椀の中にびっしり詰まったお椀型のまんじゅうというのはなんだかちょっぴりシュール。食べ終わったらお椀として使えるのも嬉しい。
さらに今年の4月には新商品のミルク味が登場。
くるんとした睫毛 が可愛い女の子“みるちゃん”というキャラクターだ。見た目はもちろん、ミルクのまろやかな甘みが女子受けしそう。

わんこそばまんじゅうは盛岡駅の売店、物産展らら岩手、川徳デパート、中三デパートなどで販売されているほか、ネットショップでも購入できる。わんこそばは無理だけど、わんこそばまんじゅうなら何個でも食べられるという方はぜひ。  
(いなっち)